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ファッションファッション

不定期に「革」について書いてみます



いきなり「何これ??」ですよね(笑)
これは今日着用しているレザージャケットの「革」です。
常連さんはご存知ですが、
実は「革」に関してはそこそこ詳しいんです。

「革」というのは古来より人間の衣類の一つとして大変重宝されたもの。
アダムとイヴの話が事実だとしたら、
原始時代に最初に着用された衣類の始まりは「葉っぱ」。
そこから「布」を着用するまでの間に身に付けられたのは恐らく木や果物などの「皮」。
その後、狩猟が始まり身を守るためにそれらを着て、
身を守るのに一層安全なものとして動物の「皮」を着たのだと思われます。
それから文明の発展で布などの「繊維」が生まれたのではないでしょうか?

正解はどうかはわかりませんが、
「皮」を着用するようになった人類の歴史は非常に深いのは間違いない。
しかしある時に「皮」は腐敗したりするので、
それを長く着られるようにしたのが「革」つまり、
「皮」から「革」へ加工する技術が生まれたと思われます。

「皮」を原皮とも言いますが、
動物から剥がした状態では原皮は腐りやすく臭いも臭い。
そこで先ずは臭いを消すために草木や果物、
野菜などの渋から皮を漬け込み、
臭いを消すことを発明されたと思われます。
それを「タンニン鞣し」と言いますが、
主にヨーロッパで見られる革の加工方法です。

ヨーロッパで多い理由としては、
革には強度があるので身を守るのに重宝されたことや、
寒暖差のあるヨーロッパでは保温性にも優れた衣類が必要ということもあり、
革を加工する技術が先進的になった理由の一つだと思います。
現代ではヨーロッパ各地で皮を加工する「タンナー」と呼ばれる会社が多いのは、
狩猟時代からの文化が引き継がれているからなのかもしれません。

今はアメリカや日本でもタンナーは多く存在しますが、
タンニン鞣しのように時間とコストのかかる方法ではなく、
「クロム」と言われる化学薬品を使うことが多く、
ほとんどのレザーはこの「クロム鞣し」によって革へと加工されています。
しかし高級なレザーでは一部タンニン鞣しの革を使われることもあり、
繊維同様に革も常に進化しているものだと思います。

さらに鞣しの後は革に色を付けるのですが、
これをわかりやすく言うと、
「染料」のように染色液に漬け込む方法と、
「顔料」のように表面を塗る方法があります。
現在よく販売されているレザーものは「クロム鞣しの顔料染め」が多いようです。
逆に「タンニン鞣しの染料染め」は革本来の風合いが出て良いのですが、
本当にちゃんと作業しているメーカーは少ないと聞きます。

よく「革の匂い」について仰られる方は、
実は革ではなく「鞣し液」または「染料or顔料」の匂いだったりします。
本当に皮の匂いだったら…多分臭すぎて気絶です(笑)

ちなみに今日着ているレザーはイタリア・グイディ社のホースレザー。
これをタンニン鞣しする際に「魚の油」を使用するらしく少し魚の生臭さを感じます(笑)
革は油分が増えると柔らかくなる性質がありますので、
革の種類によっては草木の渋以外にも魚や動物の油を使います。
さらにその革を染料で染めるので色の薄い衣類に色移りしやすく、
デメリットが多く感じそうですが、
グイディは世界最高峰のタンナーの一つで、
革にも多くの特徴を持つレザーの「ブランド」みたいなものです。

というわけで、
これ以上続けると終わらなさそうなので今日はこれまで。
次回は国別の特徴について書いてみようかな。
革についてはまたいつの日か‼

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