修理修理
繊細でキレイな「シェル文字盤」
先日お預かりした時計がスピードマスターの「シェル文字盤」。
シェル=貝殻のことですが、
天然の貝殻をスライスし裏から塗料を吹き付けます。
シェル文字盤は天然ものなので同じ柄はありません。
20年くらい前に発表されたメテオライト=隕石など、
今は様々な素材の文字盤があるのも時計の面白さ。
個人的にはスピードマスターのスポーティで男性的な時計に、
シェル文字盤の女性的なディティールが合わさる、
何とも言えない組み合わせが妙に好き。
多分この時計は生産期間も短かったような。
少し懐かしい想いでこの時計の修理に当たりました。
シェル文字盤は先にも書いた通り天然ものであり1点もの。
キズを付けないよう慎重に作業するのは当然のことですが、
素材の特性上の問題で剣抜きが当たると割れる可能性があります。
これは熟練の職人さんでも避けられない事実。
なのでお預かりする際は必ず文字盤が割れる可能性があることを伝えます。
そういった繊細な素材なので修理の時計はもちろん、
時計を落とすと同様に文字盤が割れる可能性もあるので、
ユーザーさんには日常的に注意をしてほしいところ。
そういう場合は仕方がないとはいえ、
文字盤の交換はメーカーでしかできませんし、
割れた文字盤の補修はできません。
今回は特にトラブルもなく通常料金でオーバーホールは完了。
お客様にもご返送し一件落着。
後はお客様のお手元に届くのを待つだけ。
今回は
オーバーホール基本料金¥40,000+tax
新品仕上げ¥5,000+tax
送料サービス
無事に作業が完了して一安心です‼