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SEIKOSEIKO

こういうのがやっぱりいい‼

古い時計の面白いところは一つ一つのコンディションが全く違うというところ。
手を加えればそれなりに状態を揃えられても、
元々はどこかしらにダメージがあったりするもの。
だからこそ面白い、
なんて話は何度もしてきました。
今回は久しぶりに心打つ時計のお話です。




こちらは私物でも保有しているグランドセイコーの通称45GS。
私物とは別でこちらは常連さんの取り置き分。
昨日メンテナンスから帰ってきて、
たまたま今日来店された顧客様に見せたら…

「じゃ取り置きで‼」

いつも来てくださる方で好みは何となくわかっていましたので、
買う買わないは関係なく紹介しないといけません。

この時計のポイントは…
国産腕時計の雄・セイコーの最高峰グランドセイコーであること、
そのGSに実用的なハイビートムーヴメントで手巻きであること、
通称セイコーケースと呼ばれるデザイン、
なにより文字盤の焼け具合←そう、ここが重要!

文字盤の焼け具合は好みがあるものの、
ここまで焼けて文字盤が変色するのは普通では有り得ない。
過去にどういう使い方をされたかは今となってはわかりませんが、
普通では有り得ない事象にグッと来るのが、
こういう「2つとして存在しない」時計が好きな人には堪らないはず。

グランドセイコーは当時の超高級腕時計ブランドの一つ。
今でもそれは変わりませんが、
決して安くない時計を雑に扱う人はそう多くないはず。
でもここまで焼けるのは日差しの強いところに放置したのか?
はたまた紫外線の強い国に行ったからなのか…?
様々な憶測ができるのも古い時計の面白さですが、
事実は永遠に突き止められない、
それゆえのロマンみたいなものもあったりします。

逆に現行品はほとんど変化しない。
余程ののことが無い限り文字盤が変色したりはしない塗料だそうですが、
その余程のこととなると持ち主が無事ではないということになるほどのもの。
それが良いのか悪いのかは別として、
文字盤や金属の変化を楽しめるのが古い時計の魅力でもあります。

全ての時計が変化するわけではありませんが、
こうやって半世紀の時を経て今ここで出会えたこと、
そして職人さんが昨日メンテナンスを上げてくれたこと、
本当に偶然にも今日来られた常連さん、
全ての事柄が重なり合ってこの時計は次なるオーナーに出会う。
つまり全ては「奇跡」と言えるわけです。

そうでしょうか?
ただ消費するだけの人生なんてつまらない。
今起こっていること全てに意味があると考えれば、
どんなものにも「愛着」って湧いてくるはず。
その中でも時計はそれぞれの時代を反映したデザインや特性を持ち、
機械ものでは唯一「メンテナンスをしたら直る」もの。

そう考えたら自分の持ち物を大切にしたくなりませんか?

Blur - Song 2

 

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