REGALO vintage watch

contact
MENU

SEIKOSEIKO

装いやシーン、そして「場所」に合った時計選び

かなり久しぶりの時計に関する記事ですが、
時計屋のくせしてここまで時計について書かないお店もあまりないかと(笑)
正直なところマニアックな知識だのウンチクだのはネットで調べればいいわけで、
そういうところに重きを置いていないのがウチのお店。
ではどういうのが良いのかというと…





私物のグランドセイコー・通称45GS。
個人的に好きなノンデイト手巻きでプラ風防。
さらにセイコーケースというところからして最高の時計。
細かいこと言えばロービートムーヴメントなら文句なしだけど、
44GSなんて高くて買えないので、
同じデザインの45GSで十分。

さてこの時点で時計に興味のない人から言わせれば「キモい」よね?(笑)
残念ながらオタクと根暗はモテないんです。
そういうのを許してくれる人は自分のことを愛してくれる人。
身近にそういう方がいるのなら大切にしましょう‼

という話をしたいのではなくて、
今回は先日のイタリア旅行でこの時計が非常に役立った話。

イタリアへ行く前にニュースで見たのですが、
フランスでリシャールミルという高級車と同じ値段の腕時計を身に着けた日本人が、
腕時計の盗難にあったという話を見ました。
確か2千万円くらいする限定の時計だったとか。
まぁその金額の時計を買える人から言わせれば大したことじゃないでしょうが、
一般庶民のワタクシから言わせればトンデモない話。
とは言えその額の時計を身に着けることは今後ない予定なので、
話したいのは高級時計の盗難というより、
「日本人って意外と高級品を持ってるよね」というお話。

一応、曲がりなりにも時計屋なので、
イタリアへ行ったときに現地の腕時計事情を調べていました。
昔から言われるのは時計のトレンドはイタリアが発祥。
そこからアメリカに渡り日本に来ると言われていましたが、
かつてのブライトリングやカラーダイヤルのロレックス、
そこからパネライなどの大ぶりな時計の流行はイタリアから…らしい。
今はイタリアはヴィンテージロレックスに戻ったそうですが、
日本製にも一部の熱狂的ファンがいるとかいないとか。

そこで今回は現地の人がどんな時計を身に着けているのかを見ていましたが…
50万円以上するような高級時計をしている人はほとんどいません。
時々ちょっと古いロレックスのスポーツモデルを身に着けている人がいますが数人程度。
若い人はもちろん同い年くらいの人のほとんどはスマートウォッチ。
意外だったのはヴィトンのバッグの支持率が高かったものの、
塩ビのモノグラムしかいません(まさかモノグラムやダミエを革と思っている人は今はいないはず)。
やはり高級時計をしない理由としては「所得」が大きくかかわってくるのかもしれません。

ヨーロッパでは階級制度が根強く残っていて、
就職しても生涯の賃金は大きく変わらないとか。
中にはネットの普及でワンチャンスをものにできる人も増えたと思いますが、
そういった事情から贅沢品は現地の人はあまり買わないというのを聞いたことがあります。
あと日本のように治安が良いわけではなく、
タレントの石田純一がイタリアでドライブ中に後ろから来たバイクの同乗者に腕をつかまれて、
大ナタで時計をしている腕を切り落とされそうになったという話をしていました。
日本ではまずありえないような話ですが、
海外では日本人をはじめ観光客へのスリ、置き引き、恐喝などが未だにあります。
ミラノやフィレンツェあたりはイタリアの中でも治安がまだ良い方とは言え、
路地裏は一人で入るのは少し怖い気がします。

ではどういう現地の人が高級時計をしているのかというと…
多分、観光客のような自分では出会うことがない人かな(笑)
海外のお金持ちは日本人と比べ物にならないほど裕福だとかで、
ミラノのど真ん中にも家はあるのですが、
お城?のような城壁に囲まれた横に大きな建物から3メートルくらいの門があり、
門が開くと綺麗な中庭があります。
そこから日本でも高級車とされるベンツやアウディの大きな車が出てきますが、
セキュリティのレベルが半端じゃない。
とてつもなくマッチョで2メートル近くの大男のガードマンが、
道を遮り車の進行を促していますので、
恐らく市内のど真ん中に住めてそういう人たちを雇える人。
そういう人くらいしか高級品は買えないのかもしれません。
電車や歩道では物乞いが多数いる一方で、
そういう人たちもいたりします。
イタリアでの格差を垣間見た瞬間でもありました。

では日本ではどうかというと、
一般の方でも高級品を一つくらいは買ったことがあると思います。
特に時計は結婚や出産など何かの思い出に買われる方も少なくない。
それこそ昇進や30歳の記念にということでウチのお店で買われる方も多い。
「思い出を形に残す」というのは文化でないにせよ、
日本では割と一般的な考えで海外では多くない?のかもしれませんが、
個人的にはそういう風習は良いなと思います。

「物を大事にする」という日本古来からの考えは深く根付いており、
物を直して使うというのは「文化」と言っていいほど、
海外よりも特化した技術や伝統が日本にはあります。
そういった意味で日本製はメンテナンスをすることも考えて造られたものが多く、
「時計」もその一つ。

「古い国産腕時計はメンテンナンスのことも考えて良くできている」とウチの職人も言うように、
今回の旅行で使用したGSは大幅に狂うこともなくしっかりと時を刻んでくれました。
立ち寄ったセレクトショップで時計の話になり、
相手がセイコーの時計に興味津々なのが伝わるほど、
海外でも日本製の時計が注目されているというのが体感できました。
本当はその時に「日本で時計屋やっている」なんて話をしたかったけど、
後で面倒臭い話をされそうだったのでやめました(笑)

今回この時計を選んだ理由は好きだからというのもありますが、
「日本人の誇れるものを身に着ける」
というのも理由の一つです。

一応、時計屋だからそういう理由で時計を選ぶのは当然と言えば当然。
しかし海外の製品にも負けないアイテムの一つとして、
グランドセイコーは日本が誇る腕時計のトップブランド。
デザインの好みはあっても造りや精度の良さ、
細かい仕上げは日本のメーカーならではの良さを感じます。
そういったところが後年評価されたのか、
海外からの評判が良いのも納得できるわけです。
なのでセレクトショップで店員さんと話しているときに、
下らないかも知れませんが「負けてない‼」と実感しました。
あ、顔と体型は完敗ですけどね(笑)
恐らく初めてヴィンテージのグランドセイコーを見る店員さんは、
時計に興味にある人だという事がわかりますし、
時計が好きな人なんだなというのがわかりました。

言葉は完全に通じなくてもコミュニケーションツールの一つとして
「時計を選ぶ」
というのも決して悪くありません。
行く先にもよりますがファッション大国・イタリアへ行くのなら、
選ぶ時計は国産以外にはありえない。

もしよろしければ海外へ行くときは舶来品ではなく、
ぜひ「国産腕時計」を選んでみてはいかがですか?

瑠璃色の地球 ‐ Seiko Matsuda

前へ 一覧ページに戻る 次へ
pagetop
CONTACT MAIL ORDER GLOBAL SHIPPING