SEIKOSEIKO
セイコーの歴史が揃いました。
今日の入荷はテンションが上がりました‼
セイコーの歴史と言える「グランドセイコー1st」、「グランドセイコー2nd」、
そしてグランドセイコーの母体となった「ロードマーベル」。
しかもこのロードマーベルはかなり久しぶりに希少なステンレスモデルで、
文字盤のロゴが彫り込まれた通称・彫り文字盤のもの。
興味のない人から見ればどれも一緒に見えそう(笑)ですが、
これが日本の腕時計の歴史を大きく変え、
世界中の腕時計の中で「トップ」となったモデルだと思います。
個人的に時計はブランドの知名度やステータスなんていう「どーでもいい」ことよりも、
時計のデザイン、素材の加工、各パーツの仕上げ、機械の精度など、
時計本来の本質的な部分を追求したものに興味が湧きます。
そう考えるとグランドセイコーが1960年に登場しますので、
その時点で「世界一」になれたと思います。
まぁ時計の考え方は人それぞれとして、
グランドセイコーの母体となったロードマーベル、
「世界一」を目指したグランドセイコー1st、
それをさらにアップデートしたセカンドモデル。
こちらの写真に掲載はしていませんが、
以前入荷したGS初の手巻きハイビート45GSも揃っているので、
まさに「セイコーの歴史」が揃っているんです。
気付かれた方もいらっしゃると思いますが、
どのモデルでも共通しているのが「手巻き」であること。
敢えて自動巻きをあまり扱わないのは、
「自分でゼンマイを巻く」という一手間があることで、
時計本来の面白さや愉しさを一層感じて欲しいと言ところがあります。
手巻きを便利にしたものが自動巻き、
自動巻きをさらに便利にしたものがクォーツですが、
人は便利になると怠惰になるから手巻きの方が良いんです。
「手巻きがメンドクサイ」
そんなことを言おうものなら、
己の怠けた性格を叩き直せと言いたい。
正味20秒程度の「手巻き」という動作を手間に感じたり、
その時間が取れないというほど忙しいのであれば、
機械式の時計そのものを持たない方が良い。
そしてとりあえず「筋トレ」しろ。
そうすれば全て解決だ‼
という「テストステロン氏」のようなノリですが、
時計が好きな人は最終的に手巻き時計に辿り着く方が多い。
そしてダイバーズウォッチやクロノグラフのような余計な機能がなく、
なんなら日付すら無くていいよねという方が多数。
結局は腕時計の本質は「時間を知る」こと。
余計な装飾があることで時計本来の良さがぼやけてしまう、
だから至極「シンプル」なものこそが、
腕時計の最大限の無力を引き出すのだと思います。
そう考えるとロードマーベルやグランドセイコーは日付の無い手巻き時計。
さらに防水性能もない本当にシンプルで簡素な時計。
だからこそ「これぞ腕時計」なんて雰囲気がひしひしと伝わるわけですね。
つまりファッションでも言えることですが、
「盛れば盛るほど中身が見えづらくなる」
「引き算の美学」
というものが時計でも当てはまるわけです。
昨日のブログでも書いた通り時計は「洋服ありき」。
そして何よりも身に着けている人がステキであるためのアイテム。
時計が身に着けている本人よりも目立ってはダメなことを、
昔の人たちは当たり前にしていたのかもしれません。
そういった考察ができるところも実は時計の面白さ。
時計本来の在り方を考えると、
服と一緒でに自分にとって必要なものが見えてきます。