先日ご依頼いただきました顧客様の定期メンテナンス。
ご購入いただいてしばらく経っていたのでオーバーホールのご依頼の際に、
外装も小キズがございましたので、ケースとブレスレットの研磨を行いました。

個人的にも大好きなカルティエ・パシャC35。
その中でも初期型のホワイト文字盤は非常にシンプルな文字盤で、
特徴的なケースのデザインを見事に引き立てています。
ホワイト文字盤の中で稀にクリーム色に変色するものがあるのですが、
顧客様のパシャは見事に色が変わっており、
ヴィンテージ感を一層感じる個体となっています。
旧型のパシャは少しクセのあるムーヴメントですが、
メンテナンスをすればしっかりと動いてくれるし、
精度の高さや耐久性も申し分ありません。
時計自体の魅力が深く、「ネオヴィンテージ」を代表する名作。
これほど完成された時計は意外とありません。
それだけ素晴らしい時計なので日頃からお使いいただいており、
内部と共に外装も綺麗に仕上げたので、
買った時と同じような気持ちになっていただけたはず。
パシャをはじめとした1990年代の時計たちは良くも悪くも頑丈な時計が多いので、
メンテナンスを怠っても多少は動いてくれます。
ただ止まったときにパーツの手配の問題や時計の構造で修理が困難となることも多々あるので、
定期的なメンテナンスは今後も欠かせません。
一先ず顧客様に無事に納品もできたので、これでまた永く使えますね。
この度も当店をご利用くださり誠にありがとうございました!