限定品並みのレアモデル。

限定品並みのレアモデル。

本日入荷しました「カルティエ・マストタンク」は1990年代にラインナップされた飛びローマ文字盤。

実物が入荷するのは本当に久しぶりです。

 

 

同じ年代の人気のデザインと言えば定番のアイボリーローマ文字盤をはじめ、

特徴的なデザインをした縦ローマ文字盤、

カルティエでは数少ない全数字のアラビア文字盤、

放射状にプリントされたローマンインデックスのオパラン、

カルティエとは思えない無二のデザインと言える飛びアラビア文字盤など、

豊富なデザインが魅力的なシリーズですが、

今回の飛びローマ文字盤はレギュラー商品の中で特に流通量の少ないアイテムです。

 

その他マストタンクでは限定モデルも数種類ありますが、

どちらかと言えば入荷の機会が限定モデルの方が多いような気がします。

理由は何とも言えませんが、文字盤の造りにヒントがあるかもしれません。

 

 

画像では分かりにくいかもしれませんが、

ローマ数字をプリントしているところが盛り上がっており、

中央のモノグラム部分と段差がある構造になっている文字盤なのです。

 

1999年頃の大幅なマイナーチェンジでこちらのデザインに似た、

ローマ数字の位置が違うものが定番商品に加わりますが、

マイナーチェンジを行った後期型から文字盤の構造が、

こちらと同じように段付きの構造に変わります。

 

それまでの旧型は平面に塗装を掛けて、その上からプリントしたり植字したりするので、

段差のあるような文字盤は当時ではこちらのデザインのみ。

 

考えらえるのは文字盤の下地から他のデザインと違う造りとなっており、

試験的に行ったから生産数が少ないのかもしれません。

 

あるいはコストが非常にかかるため生産数が少なかったのか。

 

いずれにしても予想でしかありませんが、

マイナーチェンジ後からこちらと同じように立体感のある文字盤へと進化するので、

その前身のモデルということでしょう。

 

 

身に着けた時の印象はどことなく1970年代以前の雰囲気を感じますが、

文字盤に立体感があることでインデックスが強調して見えます。

さらに目を凝らすと文字盤中央はカルティエのロゴがモノグラム状に。

この非常に手の込んだ文字盤は限定品では無いとは言え、

限定品を思わせるような雰囲気があります。

 

そしてこちらの個体は当時の付属品を完備しており時計単体の希少性に加え、

大切にされてきたことが伺える貴重なアイテムと言えます。

 

ただでさえ入荷の機会が限られているレアモデルにも関わらず、

付属品も残っているとなれば入手困難なことは間違いありません。

今後同じ条件で入荷することは考えにくいので、ぜひこの機会をお見逃しなく!