ロレックスがハイビート化される以前のCal.1000番台以前のムーヴメントをはじめ、
リューズとムーヴメントを繋ぐ巻き芯を留めている「オシドリ」というパーツがネジタイプのものは、
時間調整などでリューズ操作をしていく内にオシドリというネジは緩んでいきます。
これは時計の構造上の問題で防ぐことはできません。
自分が時計店で勤め始めた時から幾度となく修理対応してきましたが、
ネジを締めてあげればすぐに直る簡単な修理です。
今回は以前ご購入頂いたロレックス・オイスターのオシドリネジが緩んで修理依頼をされましたので、
時計が到着後3分で修理が完了。
せっかくなのでブレスレットの洗浄も一緒に行い、
トータル10分で返送しました。
要は非常に簡単な修理であるにもかかわらず、
高額な修理代金を請求する「悪意」のある輩のせいで、
ヴィンテージウォッチは「修理代金が掛かる」という、
悪いイメージを植え付けていると言っても過言ではありません。
オシドリがネジからバネ式に変わる後年の機械は、
このバネが折れない限りリューズが抜けるということはありませんが、
ネジを締めれば直る簡単なものに比べて破損したときの修理代金は高額。
それで「修理代が高い」は分かる。
つまり「ふざけんじゃね~」と言いたい。
持ち込みの修理に対して代金を取るならまだしも、
ヴィンテージウォッチを販売するなら、
これくらいの修理は自分のところですぐにやれよと言いたい。
ということで当然のことながら無料で修理対応致しております。
まぁウチで販売しているから当たり前ですね(笑)
こういった修理も実はそこまで手間が掛からないことですが、
ユーザーの方が「買われたお店」にちゃんとコミュニケーションを取れば、
修理代金も掛からず時計が直りこともあります。
過去のブログでお店以外で買えることの便利さを書きましたが、
その反面には大きな「デメリット」もあります。
自分がお店をやっているからお店で買うことを推奨するではなく、
一番のコスパはちゃんとお店で買うことが間違いないからです。
この簡単な修理で数千円や数万円かかるなんて聞きますので、
商品も当然ですが一生懸命稼いだお金も大事。
時計を買うことに限らず、
分からないことや知らないことはお店の人に聞くことは、
お金以上に大切なことかもしれません。
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