時計の修理は時計を大事にする「気持ち」だと思います。

時計の修理は時計を大事にする「気持ち」だと思います。

先日ご依頼頂きましたセイコー・ロードマーベルの定期メンテナンス。

日本の至宝とも言える名作は、

いつの時代も素晴らしいものだと実感します。

日本製では初めて「高級」という位置付けで販売されたセイコーの歴史的名作。

グランドセイコーが発売される前の最高級品。

 

丸みのあるケースデザインに合わせて文字盤や針もカーブしており、

筆記体で表記されたロゴは文字盤に彫り込まれ、

通称「彫り文字盤」とも言われております。

 

こういった今の時計には無いディティールや、

当時の時代背景が見えてくるところがヴィンテージの面白さでもあり、

現在に至るまで当時と遜色なく使えるものは、

ヴィンテージ品の中でも腕時計は代表的なもの。

 

とは言えちゃんとメンテナンスをしてきたからこそ、

製造から何十年が経過しても問題なく使えるのであって、

メンテナンスをしていなければ当然使うことはできません。

 

一部の時計は使い捨ての物もありますが、

一方でメンテナンスすることで永年使うこともできます。

本来、時計は使い捨てではないはずですが、

そうしてしまっているのはユーザーの場合も否めません。

 

時計の購入価格と修理代を見合わせた時に割に合わない、

そんな声もあるので「メンテナンス」を強制することはできませんが、

「大事にすること」ができる時計を選ぶことも、

時計と付き合う上では大切なこと。

 

そんなことを振り返らさせてくれる良い時計。

それがこのロードマーベルなのかもしれません。