先日ご依頼いただきました顧客様の定期メンテナンス。
今回はオーバーホールと外装の新品仕上げを行いました。
こちらのカルティエ・パシャC38のように大型のケースサイズをした時計は、
日常的にご使用いただくと小キズが付きます。
これはどうしても避けることができないのですが、
オーバーホールなどのタイミングで綺麗にするのも良いと思います。
ただ外ベゼルタイプの時計はベゼルの目盛り部分に「墨入れ」をしているので、
ヴィンテージウォッチの場合は経年でこの墨の部分が剥がれることがございます。
そのためお持ち込み修理の場合はケース洗浄も含め、
外装の修理をお断りする場合もございますが、
墨が剥がれることをご了承いただけましたら新品仕上げを行います。
今回は顧客様の修理なので新品仕上げと一緒にベゼルの墨入れも合わせて行いました。
その際の料金は新品仕上げ￥11,000で墨入れも作業代込みで行います。
ご購入頂いた時計を気持ちよくお使いいただきたいという想いから、
細かい作業も一緒に料金内で行います。
ただ今回は針の夜光部分が劣化しており、
オーバーホールの際に夜光が割れてしまうというアクシデントがございました。
これはトリチウム夜光を使用していた旧型のパシャなどに多い事例で、
脆くなった夜光はいずれ何かしらのダメージが発生します。
今回は夜光の補修を合わせて行いオーバーホールの料金内で作業をしました。
不可抗力とは言え作業中に発生した劣化については料金をいただくか悩みどころ。
これも墨入れと同じで顧客様の時計なので料金はいただけません。
偏にオーバーホールと言っても様々なパターンがあり、
今回のように予期せぬことが起こることもあります。
ただそれに対して別料金で作業を行うのも何だかなと思うので、
可能な限り柔軟に対応したいと考えております。
お持ちの時計で直るかどうか分からない場合も、
まずはお気軽にご相談してみてくださいね。
この度も当店をご利用くださり誠にありがとうございます！
