時計によって職人さんを割り当てます。

時計によって職人さんを割り当てます。

先日の広島でのイベントで依頼が多かった「時計の修理」。
当店で購入頂いた時計はもちろん、
持ち込みの修理も大変多くご依頼頂きました。

持ち込みの修理は機械やブランドに寄りますが、
基本的には何でも受け付けをしています。
その際に修理ができるもの、できないものを判断しますので、
修理ができるものはその場でお預かりしております。

しかし時計の修理と言っても古いものから新しいものまで約90年の差がありますので、
一概に作業内容が「全部一緒の工程」というわけではありません。
そうなると職人さんによって扱う修理の得意、不得意も当然あるわけです。

当店で提携している職人さんは全部で5社。
現行品を得意としている方もいれば、
古い時計を専門に修理をされる方、
外装の修理に特化している方、
何が何でも時計を動かす方、
本当に様々な技術や考え方を持たれており、
修理の世界は正解や不正解というよりは、
常に切磋琢磨し続ける世界なのだと実感します。
それ故に「職人」と言われる方の仕事に終わりは無いと言えます。

今回のイベントでは本当に多くの修理品を預かり、
売った時計よりも預かった時計の方が多かったと思います。
普通はイベントの帰りは荷物が減るはずなのに、
逆に増えて帰ってこられるのは嬉しい悲鳴ですね‼

そこで今回は普段ではウチのお店で扱わない、
まさに「アンティーク」な時計たちをお預かりしました。



いずれも50年代前後の時計ですが、
この年代の時計は風情があってやっぱり良い!
時計が好きであれば結局はこの年代に行き着いてしまう。
そんな気持ちを改めて感じました。

そうなるとこの辺の時計を修理できる職人さんが必要になるのですが、
年々、古い時計の修理をしてくださる職人さんがいなくなり、
ほとんどの場合は修理を断られれます。
パーツの手配という面もありますが、
こういう時計を進んで修理してくださる方がいないというのは、
時計が素晴らしいと思う反面、寂しくも感じます。

せっかく気に入って買った時計も直せないでは寂しいので、
そう言って部分も含め多くのことへ対応できるお店でありたい。
そう思うのと同時に、
お客様の期待に応えられるのは職人さんのおかげでもあります。
大切なことを相談できる方々に助けられてお店が存続できると、
改めて実感しました。

これから内部を分解し見積もりとなりますが、
これらの時計の見積もりは1カ月前後、
そこから修理を行いますので納期まで約2カ月。
その間しっかり作業を行いますので、
お客様には楽しみに待っていて欲しいと思います。