1950年代はロレックスの「北米仕様」と言われる、
通常モデルとは違うラインナップのアイテムが見られます。
ビッグオイスターと言われる大振りなノンデイトモデル、
そしてこちらのエアキングデイト。
長年追い求めていた時計の一つでもあり、
個人的にロレックスで最も好きなディティールを詰め込んだ時計。
この北米仕様モデルは60年代の前半まで製造されていたようですが、
生産が終わる頃の文字盤や針のデザインは基本的にバーインデックス。
なので50年代に見られるクサビやリーフ針などのディティールは、
実際の生産期間が5年前後と言ったところでしょうか?
こういうディティールが好きであれば、
機械にCal.1030以前を搭載したモデルを選べばいいのですが、
その辺の機械はなんせ壊れる。
そしてパーツ代が高い。
そういった実用性も加味すると、
ロレックスは1500番台の機械の方が安心感はありますね。
ちなみにこちらの機械はCal.1530ですが、
これにデイト機能を搭載しており、
日付の変わり方がデイトジャストのような「カシャン!」といった感じではなく、
オイスターデイトのように「ヌメ~」と変わります(笑)
こういうところも結構好きだったりします。
こういう時計は近年見る機会も減り、
一昔前のように細かいことを選ぶことはできなくなりました。
「時計を選ぶ」というより「時計に自分が選ばれる」といった感覚でしょうか。
これも時代でしょうし、
昔を知っていても感覚を現代に合わせないとなかなか買えない。
それは値段、タマ数、コンディション…
時代が変わるのと同じように、
個体そのものも変わっていく。
それと同時に自分も変わっていかないと、
本当に良いヴィンテージ品は手に入れられなくなってきています。
今回のエアキングデイトは金額だけで言えば安くありませんが、
内容を考えれば悪くないはず。
そういうのは個人的主観ですが、
「嫌なら買わない欲しいなら無理してでも買う」
こういうスタンスは時代が変わっても普遍的なのかもしれません。
度々言っておりますが「買わずに後悔するなら買って後悔しよう‼」
この時計はまさにその言葉が見事にハマる時計かもしれません。