2000年代の良いアイテム②

2000年代の良いアイテム②

昨日に続き2000年代の良いアイテムについて。

2000年代初頭は本当に多くの「モノ」が入り乱れていて、
何が正解なのか分からなかった分、
「これじゃなきゃダメ」というのも無かった気がします。

服で言えば今の人たちは本当にオシャレだと思うし、
昨日のデニムのような野暮ったい感じの人はほとんどいないし、
裾から細かいサイズまで気にして服を着こなしている人が多い。
当時のドラマや映画を観れば分かると思いますが、
本当にオシャレな人はごく一部で大体の人はルーズな感じ、
悪く言えばだらしない恰好の人が多い。

時計はと言えば、
2002年に行われた「日韓ワールドカップ」の時に、
イギリスの英雄デビッド・ベッカムが来日。
プレーはもちろん見た目もカッコ良くて超オシャレ。
当時のベッカムと言えばドルガバのデニムに、
大きなケースサイズの時計をしていたのが話題に。

その時に身に着けていたのがパネライの時計でしたが、
よほどの時計好きでないと知らなかったパネライが一躍有名になったのもこの時。
時計について詳しい人なら分かると思いますが、
当時の認識としてパネライの中古で20万円でも値段が高い、
こんな大きい時計なんて誰が身に着けるの?という扱いでした。

しかしベッカムの影響でパネライの名前が広がると、
正規店はもちろん並行輸入店、中古専門店など、
ありとあらゆるパネライの時計が市場から消え、
プレミア価格で売り出されるという。

いつしかの「キムタク×エクスプローラー」のような現象ですが、
今もさほど市場に違いは見られないということは、
約30年近くはトレンドは誰かの影響があるということでしょうか?

とは言え当時のパネライも知れば知るほど面白かったのは事実。
トレンドの後追いになるかもしれませんが、
自分もロゴベースやピカサブなどを買ったりしていました。
でも自社開発ムーヴ辺りから個人的に興味も面白みも無くなりましたが、
その頃の時計を振り返ると悪いものばかりではありません。




先日入荷したサントスガルベXL。
実はこの時計を見るのは今回が初めて(笑)
散々時計を売ってきましたが手に取ったことが無かったのは理由があります。

この時計が出たのが2006年頃。
それまでのサントスガルベは当店でも何度か扱ったことがあるLMサイズ。
当時にしてはかなり小振りだったのでモデルチェンジをしたのでしょうが、
その頃のカルティエで一番話題だったのは「サントス100」。
このXLとサントス100のMMが同じくらいのサイズ感で、
それよりもさらに大きいサントス100LMサイズは、
パネライなどの大型ケースに劣らないサイズ感。

そういったこともあってサントスガルベ自体は全然売れませんでした。
女性にはSMサイズが大好評でしたが、
男性は専らパネライ級のサイズ感の時計ばかりが売れていたので、
後に各ブランドの大型化が進むこととなります。

今見れば大きく感じるXLサイズのサントスガルベも、
当時はサイズが小さく感じるため見向きもされず、
販売数が伸びなかったのか球数が少ない。
15年近くの時を経てようやく注目されるかなと思いましたが、
何より物が無さ過ぎて比較しようがない(笑)

個人的にはサイズがかなり大きいため旧型を好みますが、
背丈のある方や体格の良い方、
手首周りが19cm近く以上ある方であれば丁度良いサイズ感。
旧型は小さく現行品では大きいという方にはピッタリではないでしょうか?

こういうちょっと特殊な時計ではあるのでメーカーでバキバキに修理をして、
他の販売価格とを考えて値段を付けましたが次回入荷することは恐らく無い。
しかも付属品も完備しているので条件としても決して悪くない。
もちろん安い買い物ではないので悩んでいただいて良いと思いますが、
デザインはもちろんのこと、
サイズもばっちりハマる方にはこれほどの時計はありません。

自身もサントスガルベを使い、
その使いやすさや合わせやすさをよく分かっていますので、
この時計を買わない理由は無いと思っているくらいです。
自分も手首周りがあと2cmあれば間違いなく買います(笑)

兎にも角にも時計自体の魅力や内容を考えたら間違いは無いと思いますので、
2000年代の時計の魅力をぜひぜひ感じてみてください‼