先日店頭に並んだロードマーベルの最初期モデルと、
グランドセイコーの最初期の彫り文字盤。
この2本は言わば親子のような存在ですが、
ロードマーベルのSマーク付きで彫り文字盤は店頭に並ぶのが今回初めて。
実は顧客様からの熱烈なオファーにより1度販売したことはありますが、
人知れず売れてしまったので、
実際に手に取って見られる機会も今回が初めて。
しかし最初期のロードマーベルは本当に数が少ない。
現存する数も100本あれば良い方だと思いますが実際はどうなんでしょう?
予想は50本以下だと思いますが多くないことに変わりはありません。
実際に店頭で売っているお店は日本全国でもウチと数店ほど。
グランドセイコーはファーストモデルという括りではそこそこ見かけますが、
彫り文字盤で最初期という条件を足すと、
こちらも販売しているお店は皆無。
それだけ世に出回らない時計の一つになったわけですね。
ちなみにこの「彫り文字」というエキセントリックな発想は日本の時計を除くと、
ほんの少数だけ海外のマニアックなブランドで見かけますが、
やはりセイコー「らしさ」の一つかもしれません。
1958年にロードマーベルが誕生し、
1961年頃まで彫り文字のロードマーベルは見かけます。
しかしSマークは1959年頃までだと思うので、
生産期間の短さは言うまでもありません。
グランドセイコーの彫り文字盤は1960年の誕生から1961年まで。
こちらのSロードマーベルと同様に非常に短く、
コストが掛かるからという理由でアップライトに変わったとされます。
なにはともあれ生産期間の短い2本がこうやって店頭に並ぶ機会も少なく、
同時に見られるタイミングはもちろん場所も世界中でウチだけ?
売れたら次は無いかな。
こんな希少な時計もヴィンテージウォッチの面白さですが、
希少かどうかは値段が上がりきった頃に一般に浸透するので、
値動きを見るともう少し先にになれば、
より多くの人たちが欲しがる時計になるのかなと思います。
こんなチャンスも早々無いと思いますので、
気になる方はお早めにどうぞ!