「シェル文字盤」は要注意。

「シェル文字盤」は要注意。

先日ご依頼いただいた時計の修理。

今回はエルメスの人気モデル「クリッパー」。

ご購入されて10年くらい経ち時間の遅れが目立ちだしたとのことで、

今回はオーバーホールと一緒に外装の新品仕上げを行いました。

 

こちらはご覧の通り文字盤にマザーオブパールを使用した「シェル文字盤」。

このシェル文字盤は衝撃に弱くぶつけたり落としたりすると文字盤が割れることがあります。

また針を抜くときに剣抜きという工具を使うのですが、

こちらが当たるだけでもヒビが入ることもあります。

 

そのため職人さんが嫌がる修理の一つがこのシェル文字盤。

通常は別途工賃がかかることが多いのですが、

当店でご依頼の際はシェル文字盤の修理にかかる工賃は頂きません。

でも万が一、割れることがある旨を伝えて修理を行います。

 

今回は回路に問題がなくオーバーホールで修理が完了しました。

料金は…

オーバーホール¥16,500(電池交換込み)
新品仕上げ¥11,000
合計¥27,500

週明けまで精度チェックを行い問題なければお客様に引き渡しです。

 

電池式の時計と言えども機械油がなければ正常に動作しません。

機械に寄りますが大体7年くらいで時間の遅れが目立ち始めることがありますが、

稀に10年以上問題がないこともあります。

電池交換を行って正常に動作しなければオーバーホールとなりますので、

お持ちの電池式の時計で時間のズレが気になる場合はぜひぜひご相談を。

 

決して止まったままの電池を放置するのだけは避けてくださいね!