先日ご購入いただいたグランドセイコーの希少モデルの一つ44GS。
つい先日、遠方からお越しくださったお客様で、
ご自身と生まれ年が一緒とのことで即決。
製造年は一緒であることの方が珍しいので、
こういったところも購入の決め手になっていただけるのは嬉しいですね‼
今回の44GSは過去に2度取り扱いましたが、
色々な資料を調べても謎の多い時計の一つです。
亀戸工場では初となるグランドセイコーの製造。
その時に併売されたキングセイコークロノメーターとほぼ同じ機械を使い、
ステンレスモデルはセイコースタイルと呼ばれるケースを使用しましたが、
キャップゴールドモデルはキンクロと同じケース。
しかもキンクロのキャップゴールドと同じケースなだけでなく同じ型番。
でもグランドセイコーのシンボルでもある獅子メダリオンはキンクロに使用したので、
44GSはGSマークのメダリオンを使用。
しかし44GS自体は約2年で生産が終了し45GSへ移行。
その際にケースデザインは両素材ともにセイコースタイルに統一。
と、ザっと書いてみましたがとにかく珍しいってことです(笑)
ステンレスモデルの44GSは見かける機会が少なくはないですが、
キャップゴールドは年に数度ほど。
でもヴィンテージ品は球数が減る一方なので、
今後も見かける機会はなくなるものだと思います。
ただ60年代の国産は実用性に特化した時計なので、
希少品と言えどもガシガシ使える。
ここはやはり所有者としては嬉しいポイントではないでしょうか?
買ったはいいけど飾ったままも悪くありませんが時計は使ってなんぼです。
ボロボロになるまで使って直す。
その方が時計としても本望な気がしますが、
こういう時計なので使うのも忍びない気もする…
そういうのが楽しかったりもするのでしょうね!
何はともあれご購入いただいたことは嬉しいのですが、
こういった時計を好んでくださる方の元へ行くことが何より。
希少性や話題性も大事なのかもしれませんが一番は「好き」であること。
これからも大事に使って頂いて、
メンテナンスもしっかりと行っていきたいですね。