こういう時計は自分にとっての「永久欠番」。

こういう時計は自分にとっての「永久欠番」。

先日、顧客様からお買戻しの時計がありましたが、

その中で戻ってきてくれて特に嬉しい時計がありました。

この時計を見て型番やキャリバーナンバーが答えられる人は今はどのくらいでしょうか?

ヴィンテージロレックスを売っている方から言わせれば基礎のようなものですが、

昨今は型番はおろかモデル名すら分からない方が多い。

ブランド名だけで会話をされる方が増えている気がしますが、

せめてモデル名は言ってよと思う今日この頃。

 

そんなノムさんほどではないけど「ボヤキ」は程々にしておいて、

自分自身も何だかんだ「ヴィンテージ」ロレックスは好きなので、

こういう時計が見て触れられるとドキドキするしテンションも上がる。

特にクサビインデックス×リーフまたはドルフィン針×リベットブレスレットの組み合わせは、

ヴィンテージが好きな方には堪らないディテールではないでしょうか?

 

そういったディテールの時計は1940年代~1960年代前半頃まで見られますが、

40年代や50年代前半のロレックスは正直…ポンコツ。

使っている期間より直している期間の方が長いほど壊れやすい。

まぁキャリバー1030以前の機械は金属疲労などのダメージなのか、

はたまた欠陥が多いのか兎にも角にも壊れやすい。

ロレックスだからといってこの辺の年代は壊れて直す修理代金が莫大にかかるの覚悟で持つもの。

 

1950年代後半ごろから機械も比較的丈夫になってきていますが、

とは言えこの機械も含めCal.1530やCal.1560も所々ガタが来ているものが多い。

少なくとも人間でいえば棺桶に片足突っ込んでいる年齢なのでピンシャキとはいきませんね。

でも壊れたところを修繕していくことはできるだけマシというもの。

 

こちらはCal.1530の機械にカレンダーを付けたもの。

普通は1530にカレンダーは付かないのですが、

こちらの「エアキング-デイト」に限りカレンダーは付くのです。

1950年代は北米市場向けの製品が多く見られ、

ビッグオイスターをはじめホワイトエクスプローラーなどなど、

ヴィンテージモデルの国宝級アイテムが勢揃いの市場なのです。

 

高級腕時計でエアキングを初めて持ったこともあり、

エアキングについては特別視をしてしまう自分としては、

この1950年代後半のデザインは何だか「特別」に思えてしまいます。

インデックスがギュっと詰まった感じが愛らしく、

これぞ「ヴィンテージ」と言わんばかりの風格。

今にもぶっ壊れそうな雰囲気…最高だぜ‼

 

これから最速でメンテナンスを行い販売予定ですが、

こういう時計を見かける機会が歳を追うごとに減っています。

あの頃はあーだの、こーだの言うのは野暮ですが、

ここは潔く手に入れられる内に手に入れるべき時計。

気になる方はご連絡くださいね。