スマホが無い頃のキッズ達のルーティン。

スマホが無い頃のキッズ達のルーティン。

昨日はメガネの新調の後に少し時間があり、

どこでお昼ご飯を食べようか悩んでいました。

今だったらスマホ検索で食べたいものを見つけてお店を探すのでしょうが、

久しく来ていなかった恵比寿界隈なので、

スマホが存在する前によく通っていたルートを歩いてみました。

 

恵比寿駅から代官山方面に向かう線路沿いや、

代官山手前辺りは20代の頃に通っていたお店がたくさんあり、

自分が10代の頃に広島に住んでいた頃から憧れていたエリア。

当時は恵比寿、代官山、中目黒界隈がブームで非常に賑わっていました。

 

個人的に日本のストリートブランドが好きだったこともあり、

Devilock、Empire、MackDaddy、Almightyなど、

雑誌「Warp」で特集されていたお店がこの界隈に集中していました。

俳優の井浦新さんが当時「リボルバー」という超人気ブランドを裏原宿でやられたことを、

若い方は全然知らないというのは世代間のギャップを感じます(笑)

 

当然ですが10代、20代前半はとにかくお金がない。

当時、井の頭線沿いに住んでいたのですが渋谷までは電車、

そこから徒歩で山手線沿線を恵比寿まで出てるのですが沿線沿いにも人気店が多く、

行きは線路沿いに帰りは明治通り沿いに歩くのがルーティン。

恵比寿から代官山へ歩きそこから中目黒に下る。

お金があればそこから電車で渋谷まで行くのですが、

8割くらいは徒歩で渋谷まで戻りそこから原宿へ行きます。

 

まぁとにかく歩きに歩きまくっていた10代後半だったので、

今だに土地勘があるのは良いのか悪いのか。

明治通り沿いの飲食店などに至っては渋谷から恵比寿の間のお店を全部覚えていたほど。

今も大人気でしょうが、

猿楽橋の「Supreme」は2000年代はほぼ毎日と言っていいほどの大行列。

さすがに昔のような行列はありませんでしたが、

猿楽橋を見るたびに若かった自分を思い出します。

 

この橋や界隈を人生の中で何度も歩き、

土砂振りの雨の中も歩き、

炎天下の真夏も歩き、

雪が降る真冬も歩き、

もはや修行僧の域に達するほど歩いていました。

 

お金もないのにとりあえず歩いてお店に行き、

ナケナシのお金をはたいて流行りの服を買う。

今のような時代であれば「コスパが悪い」のでしょうが、

当時はスマホどころかネットすら繋がっていないし、

情報源は雑誌と自分の足で探すことだけ。

お金があればもっと楽だったのでしょうが、

昼飯代が無いから公園の水道水で腹を満たしていた小僧には無理な話。

 

でもお金がどんなに無くても腹だけは減るのよね。

きっと当時を知っている人にとっては恵比寿、代官山を歩いたら、

必ず立ち寄るのが「山頭火」なはず。

 

北海道発祥のお店で東京のラーメンブームの一翼を担った塩ラーメンは、

アラフォー世代以上の方々にとっては馴染みの味。

広島にいたころにテレビで観て「いつか行きたい」と思っていたこともあり、

ここの店も割と通っていた気がします。

 

でも頻繁に行けるほど財布の中身が豊かではなかったので、

バイト代を貯めてたまの贅沢で行くくらい。

極稀にある財布の中に千円札があるときだけ大盛りで「とろ肉」を追加。

これが10代後半の頃の唯一の贅沢。

食べ終わったとの丼に残ったカリカリ梅が人生と同じくらいしょっぱい(笑)

 

そんな時代を過ごしてあれから20年近くが経ちます。

山頭火がある明治通り沿いのお店はほとんどが入れ替わり、

昔からあるのは山頭火や一部のお店、

そしてスーパーのライフくらいでしょうか?

 

時代やブームでクローズアップされたとは言え、

超一等地で何十年も商いができるということは、

スポーツ選手で言えばメジャーリーガーや銀河系軍団のトップ選手のようなもの。

そういった中に名を連ねることができるのは一部のみ。

 

こんな歳になっても10代や20代の頃のように夢を忘れずに、

まだまだやれると信じていくしかありません。

ただ歩いて移動はもう嫌かな~。