「って、ここどこだよ??」と言われそうですね(笑)
行ったことがある方は分かるかもしれませんが、
内宮の橋を渡って本殿へ歩いていると必ず通る曲道。
ここを右に行くと河原、左へ道なり行くと本殿です。
実は初めて来たときからここの道を通るのが大好きなんです。
一歩一歩を歩くたびに砂利がギュッギュッと鳴り、
程よく心地よい風が吹いて日差しも浴びられる。
伊勢神宮は高速道路でも電車でも近づくたびに神々しい何かあるような気がするのですが、
本殿へ向かうこの道は前回の参拝から1年間を振り返ることができる不思議な道なんです。
今回は夜中に名古屋に到着して5時半起床。
そこから電車とバスで約2時間で到着するのですが、
今回は朝早く到着したこともあり人もまばら。
いつもは昼前に来ていたので人の多いイメージでしたが、
人気の少ないこの道を通ると心が洗われ嫌なことも腹が立っていたことも全部忘れます。
そしてこれからの1年間をどうしたいのかを真剣に考えられるんです。
ひょっとしたら朝の気温が低くて…というのもあるかもしれませんが、
いつ来ても不思議な気持ちになるのが伊勢神宮。
前回は大雨の中を歩いたので靴は泥まみれ。
でもこの1年間を振り返ると、
どんな気持ちでその大雨の中を歩いたのか?
これからの1年間をどうしていきたいのか?
1年どころか数日前のこともすっかり忘れる自分ですが、
そういったことを思いだして来るのがいつも不思議に思います。
子供の頃は神社などにお参りする時に
「おもちゃが欲しい」「お金が欲しい」など、
完全な私欲をお願いしていたような記憶がありますが、
神社や仏閣のお参りは私利私欲をお願いするところではありません(笑)
昔とある著書を読んだときに
「神社へのお参りは自分にとって何が欲しいのかを確認するために訪れる」
「誰にとって?自分にとって」
これは伊勢神宮に通うようになってから実感をしているのですが、
神や仏はあれも欲しい、これも欲しいという企てを許さない、
「何が一番必要で、何が一番大事なのか」
これを読んだときに妙に腹に落ちたというか心から納得したのを覚えています。
僕がこの数年、神社などでお参りする時に神前でお願いすることは2つ、
「家族を含め皆が健康であること」
「自分たちの会社の更なる発展」
これにはちゃんとした理由があって、
1つ目は何をするにも健康でなければつまらない。
食事もお酒もファッションもレジャーも元気でなければ何も実を結ばない。
2つ目は自分たちの会社が発展することで自分たちや家族はもちろんのこと、
お客様にさらなる楽しみを提案し続けることができ、
多くの人たちが幸せになれると考えているから。
僕は高級品にも贅沢品にも全く興味はないけれども、
自分が思う「本質的に良いもの」を常に追い求めたいと思っています。
時計に限らず車やバイク、音楽など「名作」と呼ばれるものはこの数年どれだけ出ただろう?
記憶にあるだけでも全く思い浮かばない。
名作や銘品と言われるものは今や過去の物の中からしか見つけ出せない。
別に偏った考えを持っているつもりは無いけれども、
自分たちができることで世の中へ名作や銘品が紹介できるのなら、
きっと多くの人たちに喜んでもらえると思う。
だから伊勢神宮へ参拝するたびに今よりももっと面白いものを探して、
今よりももっと面白いお店になりたいと思っています。
少し話が逸れましたが伊勢神宮での参拝はいつも30分くらいで帰ります。
長々と自分のお願い事を聞かされる神様の気持ちにもなれば、
自分だけじゃなくて他の多くの人たちの話も聞かなければなりませんから大変ですよね(笑)
でも1年間を振り返りまた1年を歩みだすのにこれほど素晴らしい場所はありません。
きっと、いや必ず来年もここへ御札を返しまた新しいのを受け取りに行きます。
楽しみがあるというのは本当に良いことですね‼