高ければいいわけじゃない

高ければいいわけじゃない

何でもそうだと思っています。



 

 

 

 

 

「自分にとって必要かどうか」

だから値段が高くても必要であれば自分にとって良いものだし、

物によって値段じゃなかったりもします。

個人的に時計の場合はいつも言うように

「1本あたり50万円以上のものは必要ない」

実際に過去100万円くらいの時計を買って、

「ぶつけたらどうしよう」、「落としたらどうしよう」、「壊したらどうしよう」

そういったネガティブな感情に振り回され精神衛生上よろしくない状況でした。

なので買って10日ほどでその時計は手放しましたが、

物凄く高い授業料を払ったと思って自分を納得させてます(笑)

人によっては100万円以上する時計も必要なのかもしれませんが、

昔働いていた会社で超が付くほど世界的に有名な企業の会長さんと話したときに、

当時ハミルトンのベンチュラを身に着けていました。

「なんでこんな高級店でその時計なの?」

と聞かれたので

「エルビスプレスリーが好きだし時計は高ければ良いってものじゃありません。

この時計のエピソードも知らずに値段だけで判断するのは野暮ですよ」

その話に納得してもらえたのと、

その方はどこの時計店に行っても高いものばかり勧められるからウンザリされていたそう。

でも結局その方が買われた時計は300万円くらいする高価なものでしたが、

名前を出せば知らない人はほとんどいない企業の方なので多分300万円ですら安い。

でもそんな方でも買うときに5時間くらい悩まれていたので、

経営者の方ってお金にシビアなんだな~と思いました。

しかし自分も含む普通の一般家庭の方にそんな金額もする時計は…

今までの経験上、必要とする方はまずいません。

だからと言って適当なものでいいのかと言うとそういうわけではありません。

ちゃんと思い入れを持って大切にすれば金額はそこまで関係は無いのですが、

最低限のものを手に入れるにはある程度の金額は必要です。

ではその目安は??

私たちが提案する最低限は

・メンテンナンスが今後もキッチリできること

・購入したときの満足感が得られるもの

・ライフスタイルに見合ったもの

結局は自分たちが販売しているヴィンテージウォッチのことなのですが、

いずれも値段が高くなければダメということはありません。

予算の範囲内で最善の選択をするため私たちがいるのです。

今回は先日入荷したカルティエのサントス。

カルティエでメンテナンスをキッチリ行った時計なので、

買ってすぐはもちろん今後も安心してお使いになれますが、

これが50万円を超えるのであれば面白くない。

30万円以内で価格設定をしているので頑張れば手に入る、

でもその金額以上のポテンシャルがあると自信を持っています。

デザインは言うことなし。最高です。

自動巻きで日付があるので使いやすい。

これから秋になり長袖の季節になっても袖の収まりが良い。

いかにも「高級時計してまっせ」のような露骨な感じが無い。

何より女性ウケはこれ以上に無い。

いやあね、この頃思うのですよ。

自分が好きなものと自分が似合うものは全く別物。

一緒にいる相手に不快感を与えるファッションって最低かなと。

ハデな格好しているのが悪いとは言いませんが、

そろそろいい年なんだし相手を引き立てられるオトナじゃなきゃダメだなって。

男というものは奥さんなり彼女なりを引き立てられる「脇役」であるべきかなと。

いかにも高そうな服を着て高級車乗ってギラギラしたブランド時計しているのってカッコいいのかな?

否定はしませんがそういうのは自分の好みではないようです。

そんな話を先日来られたお客様としていたのですが、

30歳を過ぎたら表面的なことではなく本質的なことを見られるようになりたいですね。

なので今回のサントスのように「良いもの=しっかりメンテナンスをしている」ことが重要なのかもしれません。

デザインだけでなく長い目で今後の事も考えた細かいところまでちゃんとメンテナンスを施す。

一時的なものであればお金が掛かるからメンテナンスなんてしなければいい。

でもそうじゃないですよね?

オトナだからこそ本当の意味で「ちゃんとしたもの」を手に入れる。

値段だけでなく本質を見る目を持つ。

そう考えれば年齢に関係なく人として成長できるのではないでしょうか?

アノ人ではありませんが「伸びしろ」は誰にでもあるものだと信じて、

より一層がんばろうと思いました…

間違っても両腕に時計はしませんけどね(笑)