先日入荷したデッドストック(未使用)のロレックス。
改めてウチのデッドストックの定義は…
・出荷時のシールやステッカーなどが時計本体に付いている
・日常的に使用されていない
一応それだけなのですが、
デッドストック=未使用品であって、
決して「新品」というわけではありません。
なので保管キズや経年による変色や劣化があります。
そりゃ製造から数十年も経っていれば真っ新な新品であることの方が奇跡的。
今回入荷したレディースのロレックスは当時の裏蓋シールが付いています。
これを見たことがない方も多いのではないでしょうか?
現行品ではケースやブレスレットに透明シールも付いているのですが、
この年代のものは裏蓋だけの場合がほとんどです。
コンディションは保管キズや金の変色、
針や文字盤の夜光に劣化がありますが、
日常的な仕様はされておらず、
当然ながらオーバーホールをしているのですぐに使えます。
今回ブログにこの時計について書いた理由は、
この時計を売り込みたいわけではありません。
女性の方にもっとアンティーク時計やヴィンテージウォッチの楽しさ、
デッドストックで時計が見つかる面白さなど、
古いものを愉しむことに触れて欲しいという想いがあります。
時計に限らず車やバイクなどは男性の嗜好品のイメージが強い。
女性の方が興味を持つには何だかハードルが高くて、
それなりに知識が無いとお店の人や詳しい人に話し掛けちゃダメな雰囲気があります。
特にヴィンテージ品は頑固そうなオジサンがしかめっ面して、
女性が近づこうものなら怒られそう…
そんなイメージが無いですか?
私たちのお店はオープンの時から男性の方はもちろん、
女性の方にも時計を愉しんでほしいという想いで始めました。
時計の面白さは手巻きや自動巻きであれば「ゼンマイで動く」、
そこに小さな歯車やネジが重なり合って時間を刻む。
少しマニアックだけど神秘的な面白さを知ってもらいたい、
そんな想いを持って営業しています。
だけど専門的な知識が必要か?
決してそんなことはありません。
分からないことを聞くための「お店の人」だったりするわけで、
買う人が覚えることは使い方くらいで良いと思います。
時計を買う理由は単純で良いんです。
「デザインを気に入った」「本当に価値のあるものを欲しい」…
難しことは考えずにそんな感じで十分!
今回入荷したロレックスは大体1980年製。
シンプルな日付の無い自動巻きの時計ですが、
イエローゴールドとステンレスのコンビ素材で少しオトナな時計です。
この年代らしい丸みのある風防や、
経年で少しくすんだ文字盤が今の時計にはない魅力を感じます。
この時計を選ぶときに小難しいことを覚えなくて良いです。
選ぶ理由が「自分の生まれ年」「お母さんと同い年」「デザインが好き」
そんな簡単な理由で興味を持っていただければいいんです。
それが理由で怒ったりしませんから(笑)
女性のファッションは「トレンド」と切っても切り離せません。
毎年のように流行りが入れ替わる中、
アクセサリーなどの装飾品も数カ月単位で流行が変動します。
けれどもそれらを毎回のように買い替えられる方は多くないはず。
それであれば「良い時計」を一つ持てば十分だと思いますが、
その定義って結構あいまいなものです。
もちろん予算もあると思いますが、
本当に良いものは流行に左右されない「普遍的」なもの。
このロレックスは昔からある定番のデザインですが、
時代によって所々ディティールが違う。
でもこの時計の落ち着いた雰囲気や何とも言えない愛らしさはずっと使えるものなはず。
この時計をおばあちゃんになっても使っている自分を想像したら、
何だかカッコ良くないですか?
いつか来る自分と共に時を刻める「相棒」そんな感じでお気に入りの時計を見つけてもらえたらと思います。