未使用品=新品というわけではありません。
先日入荷したカルティエ・マストヴァンドームの未使用品=デッドストック。
当時は出荷時に裏蓋のシールが透明のものとロゴ入りの2枚が重ねて貼られています。
実はカルティエの未使用品は今回で4回目。
3年間営業してそのくらいしか入荷しないので未使用品が希少かというのが伺えますね。
今回はその「未使用品の基準」について書いていきます。
古い時計で未使用品とされるものは時々出てきます。
ブランド問わず何年、年十年と使用されないまま、
さらに出荷時の面影を残したまま現在まで残っているなんて奇跡的な話です。
まぁ裏を返せばその時に売れなかったのが今になって評価されたとも言えるので、
人ぞれぞれの捉え方で良いと思いますが、
個人的にはこういうドラマティックな話…嫌いじゃないです(笑)
そこで今回はカルティエですが時々オメガ、セイコー、さらにはロレックスなど、
人気の高いブランドでもたま~~に出てきますが、
この「未使用」の基準はお店によって多分異なります。
ウチのお店では
・出荷時の保護シールや何らかの証明ができるものが添付してある
・日常的に使用した痕跡が無い
この2つです。
1つ目は絶対条件として2つ目は試着したとかのレベルであれば未使用と断定します。
なのでベルトに試着ジワがあるなどはありますし、
日常的に使用したキズと保管時に付いたキズは見ればわかるので、
あくまで「未使用」は未使用であって「新品」とは言いません。
なのでそこは勘違いせずに「この上なく状態が良い」と思ってもらえれば幸いです。
ヴィンテージウォッチやアンティーク時計は基本的に「使用された時計」。
たまに「新品じゃないんですか?」と聞かれますが、
家具や古着、バイクも車も何でもそうですが新品ではありません。
基本的に使用されたものですが極稀にこういった「未使用品」というのが出てきます。
そこで「新品」と謳うお店もあるかもしれませんが当店の基準は新品ではない。
なのでどのように判断するのかはお店や購入者で決めるしかありません。
でも個人的には出荷時のシールが付いていて状態も明らかにキレイ。
しかも今回のようにタグや当時の純正ベルトが付いていると考えれば、
内容としては決して悪くないと思っています。
さらに時計はメンテナンスが絶対必要なアイテムなので、
こちらのようにカルティエでムーヴメント入れ替えをしているのなら、
条件としてはかなり良い、いや最高と言えます。
いつもお伝えするように「時計は値段だけで絶対に判断しないでほしい」。
何故かというと新品ならまだしもヴィンテージウォッチはコンディションが全て。
外装の状態、ムーヴメントの具合、メンテナンスの状況など、
様々な要因が重なって手に取って今そこで見られるもの。
さらに1点ものという性質上、全く同じ条件というものは存在しません。
だからこそ本当に購入で悩んで知るのならお店の人に納得するまで相談するべきもの。
今回のようなアイテムが出てきたときに内容を知らずに値段だけで判断したら…
ちょっともったいないですよね?
お店としても今回のような内容は本当に自信を持っているので、
買うことに悩むよりも買った後に満足している幸せな自分を想像してほしい。
この時計を買おうと思っていて売れてしまったら…
夢に出てうなされますよ(笑)