本日入荷の「カルティエ・マストタンク」は当店でも人気のシリーズ。
今では腕時計の「王道」のような存在と言えます。
一言に「タンク」と言っても様々なデザインがあり、
タンクルイ、タンクアメリカン、タンクフランセーズ…
その他多くのタンクという時計がありますが、
今では生産終了となっているマストタンクの良さは、
他のモデルとは少し異なる気がします。
元のデザインはタンクルイカルティエ。
長方形のケースデザインに文字盤はカルティエのシンボル的デザイン。
他にも文字盤のデザインが豊富なのがマストタンクの魅力ですが、
定番と言えばこのアイボリーローマ文字盤で間違いはありません。
俗に言うタンクはこのデザインで大概の方はイメージされると思います。
それは100年以上変わらないデザインを持つ時計であるのと同時に、
100年も変わらないデザインをした時計は他にはありません。
細かい違いはあっても大枠で一貫したデザインに、
皆さんが惹かれるのだと思います。
今回のマストタンクは生産初頭の手巻きモデル。
製造から40年以上が経過したものとなるので、
文字盤にクラックがあったりリューズのメッキが薄れたりなど、
所々に経年を感じるところがあります。
キレイにできるところは可能な限り手を加えていますが、
そういったダメージですら荘厳な雰囲気を感じられると思うので、
今回はあえてこのコンディションで販売です。
1980年代当時の組み合わせで、
ベルトはテーパードの強い17mm-14mmを取り付けました。
後のクォーツモデルから17mm-16mmになるのですが、
クラシックな時計の雰囲気に合うベルト幅のチョイスも見どころ。
まぁ何とも分かりにくいこだわりですが、
この時計のコンセプト「must de=持たなければならない」は、
実際に手に取ると伝わる部分もあり、
個人的に「持つことに意味がある」時計だと思います。
かの有名なアンディ・ウォーホールは時間を合わせずに時計を身に着けたそうですが、
その気持ちが何となく分かる時計。
それがマストタンクなのかもしれません。