今では数少ないディティール。

今では数少ないディティール。

本日入荷した「カルティエ・パシャC35ビッグデイト」は90年代の一時期に生産された短命の名作。

今では珍しいビッグデイト機能を備えた特徴的なアイテムです。

50万円を切る価格の現行の機械式時計で、

ビッグデイト機能を搭載したものは…多分無いはず。

今では超高級腕時計、

特にドイツ発祥のブランドに見られる特徴的な機能です。

 

カレンダーが切り替わる時のダイナミックな動き、

10の位も一緒に切り替わる瞬間はとても見応えがあります。

大きいデイト表示の時計はそれだけで存在感がありますが、

パシャC35のケースサイズに絶妙にマッチしています。

 

パシャシリーズはカルティエ初の防水時計という触れ込みで人気を博し、

90年代はパシャの時代と言ってもいいくらい爆発的な人気を誇りました。

サイズが32mm、35mm、38mm、41mm、42mmと豊富で、

それぞれのサイズのバリエーションも数え切れないほど。

ステンレス素材のラインナップは35mmと38mmがメインだったので、

売れ筋もこの2種類でした。

 

後にダイバーウォッチタイプのパシャシータイマーも発表され、

2000年代半ばまで生産されました。

後2020年に復刻モデルが発表されましたが、

当時の人気ぶりをご存知の方が再びパシャを使いたいとのことで、

オリジナルモデルの注目も非常に高くなっています。

 

パシャの使いやすさは自分でも持っているだけに強く実感しており、

デザインの良さも相まって手持ちの時計のコレクションで外せない存在。

オリジナルモデルはちょっとクセのある機械ですが、

使い方に慣れれば非常に汎用性のある時計です。

 

バリエーションが本当に多くて悩むと思いますが、

今のトレンドも踏まえると35mmは間違いのないサイズ感。

そしてカルティエなのにアラビア数字という所もポイントです。

ステンレス素材に相性の良いホワイト文字盤は清潔感のある組み合わせで、

意外と服装やシーンも選ばず使えます。

 

改めて90年代の時計が採算度外視級に面白い時計を作っていた時代だと、

この時計を見ると思わざる終えません。