本日入荷した「カルティエ・マストタンク」は、
違和感を覚えるほど値段が安く感じると思いますが、
それには理由があります。
こちらは買戻しで入荷したアイテムとなるのですが、
以前に販売した際は相場よりも少し安めに設定。
その時は文字盤やケースなどのコンディションによるものでした。
今回は時計自体の状態もありますが、
「手の届く価格」で販売したいという想いからです。
昨今、物価高で何でもかんでも値段が上がり、
以前にも増して多くのものが買い難い時代となりました。
当店もその影響は少なからずあり、
仕入れも値段が高騰して売価に転嫁せざるおえません。
時代の流れとは言え個人的には不本意なこともあり、
チャンスがあれば以前くらいの金額で販売したいと思っていた矢先、
今回の個体が入荷しました。
お金をかけてガチガチにメンテナンスをしても良いのですが、
そこまで酷過ぎるコンディションならまだしも、
ヴィンテージウォッチであることを踏まえると、
許容の範囲内だと思いましたので、
今回はかなり格安で販売することにしました。
こちらは文字盤に光の加減で見えるクラックが全体にあり、
ケースも使用キズや薄い打痕などもあります。
でもヴィンテーウォッチは新品ではないし、
そもそもダメージがあることが前提なはず。
そう考えれば決して悪いものではないと思いますし、
状態をより良くしたければお金を掛ければ良いだけ。
ただそれでは面白くないし、
ヴィンテージ品の多くは「誰かが使ったからこそできるダメージ」が、
長い時を経て今に至る結果なのです。
それでも今目の前にあることに感謝をしたくなるような、
そんな存在がヴィンテージです。
そういったことに理解のある方や、
時計が欲しいけど値段が高くて買えないけど諦めたくないという方、
それぞれに想いがあると思います。
今回の個体もそう簡単にできる販売価格ではありませんが、
こういう出会いこそヴィンテージらしくて良いのではないでしょうか?
言えることは値段以上の面白さがあるのがヴィンテージウォッチだということ。
この機会をぜひお見逃しなく‼