クォーツモデルと侮るなかれ。

クォーツモデルと侮るなかれ。

本日入荷しました「カルティエ・サントスガルベ」は久しぶりのクォーツモデルの入荷。

自動巻きのサントス・カレの後継モデルとして1987年頃に登場しました。

 

 

サントス・カレのデザインを踏襲しつつ、

ケースやブレスレット全体に丸みを帯びたデザインへと変更。

 

デイト機能は引く続き搭載されておりますが、

日付窓の位置が3時から6時位置へと変更されております。

また文字盤の色はアイボリーカラーとなって差別化を図っています。

 

男性的な印象の強いサントス・カレとは対照的に、

女性的な雰囲気を感じるサントスガルベも非常に人気が高く、

後に自動巻きとクォーツモデルが統合されるデザインでは、

丸みのあるサントスガルベとなります。

 

 

ブレスレットはシングルバックルタイプが付いており、

当時のものから変更はされていません。

 

2000年頃から両開きタイプのバックルとなり、

ブレスレット自体の幅もテーパードの強いものから、

ストレートに近いデザインへと変更され堅牢性もアップ。

 

好みの分かれるところですが実用的な後期型のブレスレットも良く、

クラシックな雰囲気の残る前期型のブレスレットも風情を感じます。

個人的には前期型の旧ロゴを採用したバックルが好みです。

 

 

今回はカルティエでコンプリートサービスを行い、

文字盤、針、リューズなど交換可能なパーツを全て新品に交換。

さらにバックケースも新品に交換しており抜かりはありません。

 

外装の仕上げにつきましてはヴィンテージらしさを残すために研磨は行っておりませんが、

ご希望の方は別途料金にて新品仕上げを行います。

 

最近の腕時計事情では機械式のものでもクォーツモデルでも差を付けずに愛用される方が増えました。

かつてはクォーツ時計は使い捨てというイメージがあったためか、

クォーツ時計を敬遠されていた方も少なくありませんでした。

しかし今では実用的なクォーツ時計を好む方も一定数いらっしゃいます。

 

こういった流れを作ったのは、

カルティエの製品がムーヴメントによって選べるデザインが決まっていること、

文字盤によっては機械式にはラインナップが無く、

クォーツモデルでしか手に入れられないデザインの時計があるなど、様々な理由が挙げられます。

 

ただ機械式の時計、クォーツモデルの時計それぞれに、それぞれの良さがあると個人的に思います。

時計の本質は「時間を知る」という最高のツールであるのと同時に、

ファッションと同じように自分を表現するアイテムでもあります。

そこには決して正解も不正解も無い、自分だけの世界があるのだと思います。

 

今回のサントスガルベも非常に魅力に溢れておりますので、

クォーツ時計の良さを実感させてくれるはず。

この便利さを知ってしまうと…

機械式の時計には戻れないかもしれません。