完成されたデザインのグランドセイコー。

完成されたデザインのグランドセイコー。

本日入荷しました「グランドセイコー45GS」は1968年に登場した、

グランドセイコー初となる手巻きハイビートモデル。

現在のグランドセイコーの基礎はこの時計と言っても過言ではありません。

 

 

ハイビートムーヴメントは現在の多くの時計が採用する構造。

精度を求めると必然にムーヴメントのハイビート化が必須となりますが、

それを世界に先駆けて一般的にしたセイコーは、

その技術力の高さを1960年代後半に証明することとなります。

 

とは言え当時のハイビートムーヴメントも多少の欠点があるものの、

1960年代後半時点でこれほどの完成されたものを作り出せたことは、

時計史に残る素晴らしい出来事だと思います。

 

ロレックスはもちろんオメガですら1970年代に入ってからハイビート化が進むので、

ほんの数年とは言え日本のブランドが世界有数のブランドに技術力で先駆けた事実は、

日本人としても誇りに思えることです。

 

 

そしてセイコーと言えば「セイコースタイル」と呼ばれる特徴的なケースデザイン。

エッジの効いたシャープなケースデザインは無二のもの。

平面的と思いきや絶妙なカーブを描くケースサイドの美しさは、

日本のものづくりならではの産物と言えるでしょう。

 

文字盤をはじめとしたグランドセイコーの大まかなデザインは、

大きめのケースサイズが特徴的なGSセカンドで完成されたと思いますが、

現行品などで受けるグランドセイコーらしさと言えば、

やはりセイコースタイルのケースデザイン。

 

この45GSもその一つに数えられると思いますが、

当時のラインナップではノンデイトの手巻きモデルのシンプルな時計と言えば45GSが唯一。

そのシンプルさが近年では非常に評価が高まり、

復刻モデルの登場で一層その存在が広く知られたと実感します。

 

 

個人的にも所有する45GSはとにかく使いやすい。

特徴がありながらもシンプルなデザインをしているので装いを選ばず、

実用性や精度にも優れた安心感のある一本です。

 

この時計が今から約55年も前に作られたことが使用している自分ですら信じられません。

日差もほとんど無く薄型なので邪魔にもならない。

これほど完成されたものが日本製で存在することに感動します。

 

時代の転換期とも言える45GSはセイコーだけでなく、国産腕時計の歴史的名作の一つ。

これほどのアイテムであれば所有したときの満足度も高い。

 

グランドセイコーは年代問わず国内だけでなく海外でも評価が高く、

特にヴィンテージモデルの価値がこの数年でかなり高まっています。

この機会にぜひ素晴らしい国産のヴィンテージウォッチを手に入れてください!