値段だけでは測れません。

値段だけでは測れません。

当店での販売価格が全商品を通して過去最高額となったグランドセイコー1stのプリント文字盤。

この時計の希少さは分かる人にしか分かりません。

説明したからと言って¥1,650,000がホイッと払える人は、

きっと宝くじか何かで1等が当たった方?

 

とは言えこの時計について何も説明しないわけにもいきませんので簡単に…

1960年に発売されたグランドセイコーのファーストモデル。

正確には1960年4月とされていますが、

販売当初の予定ではグランドセイコーのロゴがこちらのプリントタイプ。

しかし「これでは高級感がないのでは?」という販売直前の仕様変更により、

当店でも販売中の「彫り文字盤」へ急遽変更。

 

そのため初期の販売分は彫り文字盤だったのですが、

一部、文字盤の交換が間に合わず市場に流出したプリント文字盤も存在。

プリント文字盤が販売されたのは実質数か月程度との話ですが、

後年、時計を水没させたなどの理由で極々稀にプリント文字盤があるそうですが、

実質そういったものが存在するのは1960年後半から1961年前半まで。

例えば1962年以降でプリント文字盤が存在する場合は、

恐らく文字盤だけをを入れ替えた、ケースを替えたなどの理由が考えられます。

 

今回の個体は1960年4月生産。

文字盤、ケース、シリアルナンバー、ムーヴメントナンバー全てが整合性の取れるものです。

さすがに当時のリューズはまず手に入れられませんので後年に交換済み。

また尾錠もオリジナルはコレクターが手放しませんし、

あったとしても腐食しているものが大半となるのでレプリカを付けています。

 

実質の販売期間や現物の流通を考えると、

今回の販売以降は全く目途が立っていません。

というより目途なんて立てられません。

ちなみに今回のプリント文字盤は2本目の販売品となりますが前回は7年ほど前。

言わずもがなこの時計がどれほど入手が困難なのかが伺えるはずです。

希少性に加えグランドセイコーの値段高騰を考えると、

販売価格は確かに高いですが妥当な金額だと思っています。

決して悪ふざけではありません(笑)

 

個人的にはこの時計が自分が死ぬまで残っていても構わないと思っていますが、

「本当に時計が好きな方」「日本人として最高の日本製の時計が欲しい方」

「本当の価値ある時計が欲しい方」「この時計以外もはや興味が無い方」など、

この時計に対してアツい気持ちをお持ちの方からのオファーを心からお待ちしています。

 

この時計のためなら1年間の飲み代も我慢できる、

奥さんにこっぴどく叱られても手に入れたい、

この金額の時計を買うなんて馬鹿だと分かっているけど、

馬鹿と呼ばれることは誉め言葉だ…

そう思える方しか興味を持たないでくださいね‼

 

SEIKO グランドセイコー1stプリント文字盤