約1年ぶりの入荷となるグランドセイコー44GS。
何故か数の少ないキャップゴールドケースの方が扱う回数が多く、
ステンレスモデルは今回で3本目。
恐らくセイコースタイルのケースということや、
使いやすいステンレス素材ということもあり、
市場ではあまり出回っていないのかもしれません。
いずれにせよ「幻のグランドセイコー」と言われた44GS。
数の少なさはもちろんのこと、
持っている人に出会う確率も本当に少ない時計の一つ。
その珍しさもありますがグランドセイコーをはじめ、
国産の時計を語る上で絶対に外せない存在の時計でもあります。
東京・亀戸の工場からグランドセイコーが初めて生産されたことや、
資料や情報が少ない中、今でも多くの推察がされますが、
長野・諏訪工場が自動巻きの製造に力を入れたからという話が有力かなと。
44GSが出るタイミングで亀戸工場の最高級品キングセイコーで規格が近いも44KSが製造されていますので、
手巻きモデルを亀戸で製造したのだと思います。
ただキャップゴールドの44GSはキンクロと全く同じデザインだったりもするので、
謎がより一層深まります。
44GSは過去に何度か復刻されていますが、
やはりオリジナルモデル特有の丸っとしたヴィンテージらしい雰囲気は、
復刻では愉しめないものではないでしょうか?
去年行われた海外の有名オークション会場では、
当時の付属品が全て揃ったデッドストック級の44GSが100万円を超える値が付いたとか。
昨今のセイコーブームはとにかく海外勢の熱量が半端ではなく、
GSファーストを始めVFAなどのレアモデルも国外へ流れています。
この44GSも数年後に国内で見られなくなる日がやって来るかもしれません。