本日入荷しました「カルティエ・マストタンク」は、「must de」表記の入らない非常に珍しい個体。
過去に数本扱ってきましたが、未だに謎の多いモデルです。

こちらの時計は入荷の度にカルティエでメンテナンスを行うので、
文字盤のリダンなどではなくオリジナル。
しかしケースの型番によって明細書の表記が異なります。
過去に修理依頼をした際はシャンパンローマ文字盤の表記がありましたが、
こちらの明細書を見るとアイボリーという表記に。
文字盤は全く一緒なのに表記が違うのはなぜ?
そして同じ文字盤のデザインでも手巻きモデルはホワイト文字盤ですが、
クォーツになるとシャンパンカラーになるのは?
手巻きモデルの通称プレマストタンクは1972年から1976年頃の製造とされ、
マストシリーズが発表されてから姿を消しますが、
クォーツモデルで同じデザインが採用したのは?
深まる謎が多く資料も無いので何とも言えないところですが、
一説では北米のみでこちらの時計は販売されたいたという噂も。
ん~~~、分からないことが多い。

ちなみにカルティエではこちらの文字盤の製造やストックは無いそうなので、
もし文字盤交換をすると定番のアイボリーローマ文字盤に交換されるそうです。
しかしプレマストタンクと呼ばれる手巻きモデルは、
スイスオーダーで同じデザインの文字盤になる…
果たして実態はいかなるものでしょうか?

こういった真偽が定かでないものがあるのもヴィンテージ品の面白さ。
様々な憶測が流れますが絶対的に言えることは、
こちらの時計は完全なオリジナルのものであるということ。
こういったアイテムは流通量が少ないだけでなく、
資料的価値が高いので探されている方も多いアイテムです。
以前から探されていた方、こちらの時計が気になる方、
ヴィンテージ品を愛して止まない方など、
きっと多くの方たちを満足させてくれるはずです。
この機会は本当にお見逃しなく!
