本日入荷しました「オメガ・デヴィル」は手巻きモデルとクォーツモデルの過渡期に生産された貴重なデザイン。
モダンで女性らしい時計のデザインをした珍しいアイテムです。

1970年代の終わり頃から徐々にクォーツモデルの時計が台頭してくるスイス製の腕時計。
オメガをはじめ多くの時計ブランドがクォーツモデル中心の製造に取り組み、
後に「クォーツショック」と呼ばれる時代を迎えることとなります。
そんな時代の直前に製造されたこちらのデヴィル。
手巻きモデルからクォーツモデルへと切り替わる2年ほどしか製造されていない、
腕時計の歴史を感じられる非常に希少な時計。
中身は手巻きムーヴメント、外装はクォーツモデルという、
何ともユニークなアイテムですね。

この年代に見られるデザインの一つに文字盤やインデックスに同系色を採用し、
統一感のある色使いが見られます。
手巻きモデルでは文字盤とインデックスが同じ配色でも針は黒を採用するなど、
視認性を確保する工夫が見られました。
この年代辺りからインデックスは反射するほど煌びやかな鏡面仕上げを施し、
文字盤とインデックスや針を同系色にし統一感を感じられる組み合わせは、
華やかな時代のムードを捉えたデザインと言えます。
またデヴィルの表記も大文字のブロック体のものから、
大文字と小文字を組み合わせデザイン性を高め、
腕時計は実用を重視したものから身に着ける喜びを感じられるものが増えはじめます。

多くの方が最先端のデザインされたものを好むようになり、
腕時計もデザインを重視したものが増え始めますが、
古き良き時代を担った機械式腕時計の魅力も捨て難く感じます。
日本的な考え方かもしれませんがクォーツ時計の良さを尊重したうえで、
機械式腕時計の魅力が近年になった再評価されたのは、
あらゆる試行錯誤の結果を形にすることができたことも一因です。
こちらの時計に使われているCal.625は1972年頃から生産され、
オメガの一時代を支えた名機の一つです。
レディースモデルを中心にメンズのドレスウォッチに使われ、
手巻きムーヴメントでありながら大量生産を実現。
さらに安定した精度や高いメンテナンス性など、
オメガらしい優れたムーヴメントとして今も時を刻んでいます。
そういったことを鑑みると時計のデザインと同様に、
ムーヴメントへのこだわりを感じるオメガの製品は、
日本の市場と非常にマッチした存在なのかもしれません。

そしてヴィンテージモデルとなれば中古品とは言え、
手頃な価格で手に入れられることも忘れてはいけません。
現在販売されている新品で10万円を切る商品の多くは、
安価なクォーツムーヴメントのファッションウォッチばかり。
オメガという世界のトップブランドの機械式腕時計が10万円以下で購入でき、
しかもメンテナンスを行うことで生涯使うこともできる。
これほど魅力的なアイテムは他にはありません。
腕時計は値段が高ければ良いわけではありません。
手の届く範囲で価格以上の魅力を持つものもたくさん存在します。
そんな中で選ぶのであればこちらのデヴィルは間違いなく素晴らしい選択だと、
自信を持ってお勧めできる一本です。
