先日ご依頼いただいたセイコーの古いクォーツダイバー。
1980年代頃に大人気だったセイコーのクォーツダイバー。
自分が子供のころにほとんどの大人が身に着けていた印象があり、
ベゼルのキズ具合に愛着を持たれていることが伝わります。
今で言うGショックやスマートウォッチのような存在で丈夫で使いやすい。
正直なところ腕時計の「真理」とも言えますね。
時計自体も手頃な価格で買いやすく、
こういう時計に慣れてしまうと機械式腕時計が面倒に思えてくる。
今回は御爺様からの預かり品とのことで、
色々なお店に電池交換を依頼されたそうです。
でも電池交換をしても動作せずオーバーホールが必要だと言われるものの、
実際にオーバーホールをしてくれるお店も無かったとか。
そこで今回は当店に修理のご依頼を頂きました。
そういった経緯を聞いたので一先ずは職人に相談。
「とりあえず送ってくれ!」とのことでオーバーホールを依頼。
今回は漏液などの大きなダメージも無く通常の工程で修理が完了。
外装の汚れがあったのでケースとブレスレットの洗浄も行いました。
今回は
オーバーホール(電池交換込み)¥16,500
これでまた永く使えるのと同時に物を大事にすることができましたね。
修理代金を考えれば買い替えも候補になると思いますが、
慣れ親しんだものを買い替えるのって意外と簡単ではありません。
自分もバッグや靴は直しながら何年も使っていますが、
修理代金を考えれば買い替えた方が安い。
でも自分に馴染むくらい使い込んだものは値段ではなく、
「自分の一部」のような存在だから代替が効きません。
時計に関して言えば直らないこともあるので修理はやってみてからですが、
自分と共に時間を共有し人生を歩んできたからこそ、
買い替えではなく「壊れたら直す」ことも候補に入れて欲しいですね。
一番大事なのは壊れても放ったからしにしないことです‼