今回もアツく語ります。またさらに長いですよ(笑)
恐らく「ヴィンテージ品」を扱うお店のオーナーさんのほとんどは古い物が好き。
そして「新品or現行品が嫌い」な筈です。
理由は「商業的過ぎる」からではないでしょうか?
時計に限らず古着や旧車、インテリアなどヴィンテージアイテムは今にはないレトロな雰囲気、
そして色使いや質感などがシロウトにも分かるオーラを持っています。
それは何年、年十年と時を経て醸し出せる独特なものと同時に、
当時のありとあらゆる職人が丹精込めて造り上げた「傑作」。
もはやここまで来ると言葉では言い表せない、形容しようがありません。
強いて言うなら「感」というものでしょうか。
近年あらゆるアイテムで「ヴィンテージ加工」、「ヴィンテージテイスト」、「復刻」などの言葉を目にします。
時計で言えばこの数年は復刻祭り。
とは言え全く同じではなく「モチーフ」といったレベルだったものが「リアル」を追求し始めました。
それを決定付けられたのが去年販売されたO社の3本の時計。
個人的な意見として「結局そこかよ!!」と思ってしまうほど、
限定と謳いつつ売れれば良いんでしょ的な解釈になり、
ここ数年の「新作」と呼ばれるものに些か疑問を持ちました。
もちろん新品や現行品が悪いというわけではありません。
ブランドやメーカーは常に新しいものを造り続けなければならない、
それがある意味ブランドの使命のようなもの。
ただそこには必ず「進化する」ということが大前提。
しかしこの「進化」すら本当に世の中が期待しているものなのかどうか?
また時計の話ですが素材に「希少な金属を使った」「加工の技術が最先端」「斬新なデザイン」…
まぁライターの表現力の問題かもしれませんが、
「こんなの作ったから高いお金払ってね」と最後に言われている気しかしません。
もちろん求めていたものやちゃんとしたものにお金を払うのは当然として、
一方的な押し付けに高額な金銭を払うのは…?
まぁ欲しい人が買えば~?な世界ですね。
ちなみに現行品の商品原価がどのくらいかご存知ですか?
聞いたら驚きますよ。知りたい方はぜひ店頭で(笑)
他方「良い物はずっと造り続けると」ということも悪くないハズ。
しつこいくらい時計の話ですが当店が扱うヴィンテージウォッチは今から20年以上前の現行品。
当時は今のような革新的な技術が無く大量生産も行き詰っていたんじゃないのかなと思われる時代。
それでもデザイン性の高さを受け継いでどんな時計も大幅なマイナーチェンジはしなかった。
これも個人的な意見ですが「デザインは完成されていた」からではないでしょうか?
そして何よりパーツの流通がしっかりしていたからメーカー以外の職人さんでも「直せる」、
これは非常に大きなポイントだったと思います。
あらゆる物は「直す」ことができるから素晴らしいと思っていましたが、
安価な商品が流通して「買い替える」を押し出してきた気がします。
もちろん値段が安くなることは決して悪くはないのですが、
それに伴う犠牲がないわけがない。
昔ニュースでもあったように途上国の工場が崩落したなんてありましたが、
安価の犠牲が人の命というのは本末転倒。
だからこそ何事も「適正」であるべきだと思います。
さて話を戻すと「なぜヴィンテージ」なのか?
答えは簡単で「直せばまだまだ使えるから」。
そして「直せる人がまだいる」ということ。
デザインの良し悪しは人それぞれの好みとして、
直せるのならそれは直して使えばいいと思うし、
使えなくなった時に初めて買い替えれば良いと思う。
そして直せる人がいるのなら仕事をさせてあげた方が良い。
私達のお店で扱う「ヴィンテージウォッチ」は決して安くありません。
仕入れ、修理、店舗維持費、人件費などあらゆるコストを考えて販売しています。
そこには取引先や職人が永続的に付き合えるように値引き交渉もしない。
相手の言い値でこちらも仕入れるから販売価格は下げられない。
そこを適正と見極められるかどうかがお店の技量だと思う。
ありとあらゆる方面を考えて導き出されたのが「お店の販売価格」というものです。
今回はアツく語ります。長いですよ(笑)
お店のオープン当初から革ベルトは「モレラート」だけを取り扱ってきました。
その理由を書いたことが無かったので今回初めて触れてみます。
「時計×革ベルト」のイメージは「オジサン臭い」…
そんなことを若い頃は思っていました。
時計の事をよくわからない上、見てくれだけで判断していた節もあり、
ブレスレットモデルの時計ばかり選んでいました。
年齢を重ね少しづつ物事の理解もできるようになった頃、
装いに合わせた時計選びということの大切さに気付きます。
下着を見せるほどズボンを下げられなくなった歳に差し掛かると少し小奇麗な服装をし始め、
いつも使っている時計の汚さに気付きます。
「ブレスレット毎日使っていて洗浄なんてしたことが無い」
だから汚れがたまって時計が汚いんです。
そこで革ベルトにも交換できる時計だったので一先ず適当な革ベルトを装着。
これが思っていた以上に良くシャツやジャケットなどの服装にも合うんです。
それから革ベルトについて調べていると色々なメーカーがあることを知ります。
今までは革ベルトと言えば黒か茶色しかないと思っていたらカラフルなだけでなく素材もたくさんある。
メーカーによって値段は変わりますが高ければ数万円。
革ベルトは消耗品なので数万円は少し勿体ない。
交換できる技術はあるからもう少しリーズナブルで色々なベルトを持ちたい。
そこで出会ったのが「モレラート」でした。
イタリアのメーカーらしく彩り豊かなベルトの数々。
いつの日か自分の時計屋をオープンできるのなら扱いたいとずっと思っていました。
モレラートの良さは何と言っても品質に対しての値段の手頃さ。
そして革のコダワリがめちゃくちゃ強いんです。
書く言うワタクシ、革に関しては一家言あるほどこだわりを持っています。
モレラートのラインナップを見ていると、この革でこの値段は他じゃ絶対に出せない、
細かいことを言えばキリが無いけどクオリティに対してプライスが良心的過ぎる。
特に「Manufattiシリーズ」は男性的でしっかり造っている…。
マジマジ見ているうちに革ベルトにどんどんハマっていきます。
ちなみに時計の革ベルトが非常に傷みやすいのは汗に弱いというより、
「手入れなんて一切しない」から。
先ほどのブレスレットのように時計の革ベルトを手入れしている人はどのくらいでしょう?
手間を考えると交換しちゃった方が早い?そう思われるでしょう。
しかしブランド時計の純正ベルトは数万円~十万円近くするものがほとんど。
そこそこの時計が買えちゃいますね(笑)
値段が高いから長持ちするわけでもなく交換は必ず必要。
そんな時に品質が良くてリーズナブルで種類が豊富なベルトがあれば…?
時計に対する悩みはたくさんあると思います。
何を買うのか?はもちろんのこと、
購入後のメンテナンスやベルトも含めて時計を選ぶことは楽しい。
でもそこには必ず「お金」が掛かる。
せっかく悩んで買った時計もメンテナンスをしないのは時計がかわいそう。
だからこそ選んだ時計を末永く使って頂くことの一つに
「ベルトを選ぶ」
これは決して外せない項目の一つです。
もしお手持ちの時計のベルトが傷んでいたり、匂いが気になるなどの悩みがあれば早目の交換をお勧めします。
理由は時計を大切にして欲しいということもありますが、
案外「時計は靴と同じくらい人から見られている」んです。
ステキな服を着ていても時計のベルトがボロボロだと今一つ格好がつかないですよね?
見栄も大事ですが大人として細かいところに気を遣うことも重要。
私達ができる提案の一つに「革ベルトの交換」は自信を持ってお勧めできることの一つです。
まだ革ベルトに交換したことが無い方やベルトの交換時期が来た方はぜひモレラートのベルトを選ばれてはいかがですか?