先日の土曜日は、
コロナウィルスの影響で延期され続けてきた子供の「入学式」。
待ちに待った入学式だと思っているのは親だけで、
子供はなんのその。
とは言え予断を許さない状況の中でも、
入学式を執り行てくださった学校の方々には感謝しかありません。
今回は以前オーダーしたスーツについて。
最近立て続けに持ち物について書くのは、
今はあまり出掛ける機会が少ないので、
それぞれの思い入れを書いています。
「時計を通したライフスタイルの提案」を掲げつつも、
これと言ったトピックがなかなか出難い状況ではありので、
適当に流し読んで何かの参考になれば幸いです。
男性にとって「スーツ」とは、
その人の「人と成り」を最も表すものだと思っています。
スーツと言っても俗に言うビジネススーツから、
ドレススーツまで実は幅広くありますが、
自分にとってはTシャツにジーンズ同様、
「普段着」の一つでもあります。
ファッションに関しては少し古臭い考えを持っており、
「スーツを正しく着こなせてカジュアルが上手に着られる」。
一昔前のファッション関連の方々の合言葉のようなもので、
その言葉の意味も今では何となく腑に落ちるところがあります。
スーツはイギリスが発祥とされ、
その後イタリアをはじめヨーロッパへ、
そしてアメリカへ。
そこから世界中に広まったとされますが、
国に寄ってスーツのディティールは大きく変わります。
日本におけるスーツはビジネススーツに代表されるように、
「ブラックスーツ」が基本とされますが、
正直なところあれは正式なスーツではありません。
またブラックを普段から着るのは日本くらいとされ、
海外ではパーティやレセプションなどの特別な時のみブラックを着るとされています。
細かいことを書き出したら終わらないのでこの辺としておくとして、
今回のスーツは去年オーダーした「珠玉」の一着。
これも馴染みの広島「The My Way」でお願いしたもの。
こちらの生地は「ホーランド&シェリー」というイギリスの高級生地メーカーのものを使用。
去年の秋ごろに生地の買い付けの際に出物で見つけたそうで、
通常のオーダーでは20万円以上はかかるという代物。
高級ブランドであれば30万円以上はするような生地だそうで、
今回は残り僅かだからということで即お願いしたものの、
過去にオーダーしたものでは一番の高額品にはなりました。
それでも今後ここの生地でのオーダーは、
予算的に難しくなることを考えれば思い切って清水ダイブすることも大事。
自分が注文することで一生もののスーツが手に入る→
The My Wayの清水君の売り上げになる→
清水君と生地屋さんの関係も良好になる→
生地屋さんがまた新しい生地を仕入れられる→
さらに各工場の源泉の一部になる→
結果、世の中が潤う‼
それならお願いしない理由はないですね。
今回に限らず過去のも含め、
お願いするのは「ネイビー」か「グレー」の無地。
前回ブログのもネイビーで無地ですが、
織り柄があるのはOKとしています。
というのも世界中どこへ行ってもこの2色があれば問題なし。
最近では柄物や色物のスーツやジャケットも増えましたが、
そういったものはシーンを選ぶし、
似合っている人はファッション関連の方だけで、
正直なところ日本人で似合う人は数少ないと思います。
また最近の素材は「着やすさ」を重視しているものが多く、
軽くて伸びるものが多い。
生地の進化と言えばそうですが、
物理的に軽くて伸びるものは強度が弱い。
そして一度伸び切ったもの(抜けたもの)は修復しても、
他の部分が弱ってくるので長く着られない。
丈夫さがウリのイギリスの生地は、
かつて親から子へ受け継ぐ文化を象徴しています。
これは革靴も一緒で、
しっかりと造ったものは永く使えるという、
時計にも似た理念を感じます。
ただ注意が必要なのは、
前回にも書いた通りスーツはディティールがあり、
国に寄ってそれは異なります。
イギリスは「構築的」わかりやすく言えば厳つい。
イタリアは「非構築」つまり軽やかな造りをしています。
自分の場合は肩幅と胸回りがあるので、
イギリスのスーツを着るとどこぞの用心棒みたいになります。
なので芯を抜いたイタリア特融のアンコン仕立てのスーツに仕立てています。
細かいことを言えばイタリアのスーツと言っても、
南のナポリから北のミラノなど地域によって少し違うので、
詳しくはオーダーをされるお店の方に相談してみてください。
またスーツには細かい「ルール」もあります。
これを面倒と取るか楽しいと取るかでスーツの面白さが変わります。
時計で言えば手巻きか自動巻きか、
はたまたクォーツかといった具合ですね。
スーツの形、色、生地はもちろん、
合わせるシャツ、ネクタイ、靴など。
一番は「すね毛」が見えないように「ホーズ」と言われる長い靴下は、
今となっては男性のマナーであり必須アイテムでもあります。
細かいことは書籍やインターネットでも調べられますが、
上等なもので一式揃えようと思うと金額はかかります。
ここで妥協をするかどうかで装いの印象はグッと変わります。
ただ勘違いして欲しくないのは「値段が高ければ良質」ではないこと。
自分にとって必要で見合ったものを選びことが大切。
それを知るにはやはりお店の方とのコミュニケーションが一番です。
そしてスーツは本当に良質なものは今だけでなく、
リペアを繰り返すことによって末永く着られます。
そういった意味でも10年後、20年後でも似合うスーツを作ることは、
決して無駄でも高い買い物でもありません。
ただ着慣れない服はなかなか馴染んでは見えないもの。
映画「007」初代ジェームズボンド役のショーン・コネリーは、
劇中のスーツ姿が自然であるようにと、
寝ているときもスーツを着ていたとか。
それを聞くとスーツも奥が深いものだと感じます。
ダブルのスーツは自分にとって年齢的に少し早い気もしますが、
50歳くらいになったときにバッチリ似合うように今から馴染ませています。
その頃まで体型の維持と同時に、
ダブルが似合う身体づくりを意識できるので、
一層カラダや健康に気遣いたいと思いました。
ちなみに前回着たときは…
少しだけお腹が出ていたのが気になりました(笑)
自粛生活でちょっとダラけていたことを猛省です。
なので今日から2週間はダイエットしないとな!