次世代のヴィンテージウォッチ。

次世代のヴィンテージウォッチ。

最近のブログは主に90年代について。
自分をはじめ年齢が近い方には懐かしく、
そして自分自身が「ヴィンテージ」になったと実感されたはず(笑)
そんな今回は次世代の「ヴィンテージウォッチ」について。

ウチのお店でも非常に人気の高いサントスガルベは、
1979年頃に発表されたとされています。
ちょうど自分の生まれ年に近い時計と言うこともあり、
非常に親近感の湧く時計でもあります。
何よりデザイン性と実用性の高さに加え、
手の届く値段で買える数少ない費用対効果の高い時計と思っています。

初期の自動巻きはケースやブレスレットがフラットでシャープなデザイン。
その後クォーツモデルが80年代半ばに販売されるそうですが、
その時は全体に丸みを帯びたデザインとなり、
そのデザインは現代にも継承されます。
そういった意味でも自動巻きの初期型は一層のヴィンテージ感があるのですが、
個人的には後年の丸みのあるデザインも好きです。

詳細は調べましたものの分からず仕舞いですが、
自動巻きは一時生産が終了し、
その後クォーツモデルと同じようなケース形状で復活するようです。
その際に文字盤のデザインを一新し、
ギョーシェ彫りを施したより「今っぽい」顔立ちで生まれ変わります。
その後サントスガルベ誕生20周年モデルが販売されます。



左が20周年
右がレギュラーモデル

少しラグジュアリーな印象になりますが、
これが販売されたのが恐らく1999年、
そう2000年のミレニアムにはこのデザインとなっているわけですが、
20年経過した今見ても古さを一切感じません。

20年も経てばほとんどのアイテムはヴィンテージと言ってもいい。
ある意味デザインが完成されきったのはここまで。
以降はサイズを変更するのがほとんどなので、
今から真新しいものが誕生する可能性は極めて低いでしょう。
サイズの他にせいぜい機械を変更する、
ブレスレットなどの機能面を充実させるくらいですが、
これらはすでに行われていますね。

ウチのお店ではこの年代以降の時計はほとんど扱いません。
まぁ自分が思い入れや所縁のある年代のものしか扱わないので、
サントス100やサントスガルベXLサイズなどは今後も扱わないでしょう。
逆にこの年代までの時計であれば、
時計そのものの面白さを掘り下げられるし、
何より付けたときのサイズ感や印象がベスト。
そういう部分が何だかんだ大切なのかなと思います。

実はこの2本はこれからメンテナンスを行うので、
店頭に並ぶのはもう少し先の話ですが、
自分たちが年を追うごとにこの年代の時計も徐々にヴィンテージ品となります。
まさに「次世代のヴィンテージウォッチ」と言える時計ですが、
先手を打ってこの辺までの時計をセレクトしていくのもアリかなと思っています。

2000年生まれの子は今年で二十歳。
そういった若い世代も年を取ればいずれはヴィンテージ、
その時に自分たちの世代はアンティークとなるわけですが、
世の中がどう移り変わろうとも、
「クラシック」は永遠に不滅というのは自分の信念です。

装いのルールは基本的に変わらないだろうし、
装いに合わせて時計を選ぶことも変わらない。
その時に自分と同世代の時計を選べたら楽しくないですか?

というわけでメンテナンスが完了しましたらホームページでご紹介しますので、
ちょっと興味がある方のお問い合わせお待ちしております‼