「持っていない」という選択肢があり得ない

「持っていない」という選択肢があり得ない

男性の服装に関して「オシャレ」と「ちゃんとしている」は全く違います。
女性のファッションと違い、
男性の場合は一定の「ルール」のようなものがあります。
分かりやすく言えばスーツの時にネクタイを締めるなど、
女性の装いには無いけど昔からある装いの「決まり」のようなものは、
面倒と言われたらそれで終わりですが、
一定のルールがあるからこそ楽しくもあります。

ただ最近は服装のカジュアル化が進み、
リモートワークなどが拍車をかけて、
以前ほど服装について口うるさく言う人も少なくなった気がします。
しかし考え方によってはこんな時にこそ今一度「ルールの徹底」をしてみることをお勧めしたい。
今回は「靴」についてです。



久しぶりに紐の短靴をオーダーしました。
今回も福岡の名店「コルノブルゥ」でお願いしたプレーントゥのストレートチップ。

オーダーしたのは今年の春前。
今年はコロナウィルスの影響で納期に遅れがありましたが、
こういった長く履けるものは急いで手に入れる必要はありません。
急を要するものではありませんが、
個人的に「ブラック」というカラーは素材の良し悪しが最も表れる色だと思いますので、
本当に良いものを選ぶべきだと強く言いたい。

革靴と言っても今回のストレートチップは最もフォーマルな形状。
これにメダリオンという装飾が入ったり、
ウィングチップと言われる形状になればカジュアル靴の一種になったり、
革靴と言えども実は細かな「ルール」があったりします。
でもこういった革靴は女性の方から見れば「どれも一緒」に見えることでしょう(笑)

しかし「フォーマル」なシーンというのは、
年齢に相応しい装いをするのが人としてのマナー。
例えば結婚式で新郎新婦より目立つ格好はしないのは当たり前ですが、
齢四十にもなって奇抜だったり場に合わない格好は「?」な気がします。
そういった機会が少ないとは言え、
だからこそ最低限「相手に失礼にならない」装いは大切なのだと思います。

そういった時に男性の場合はこういうストレートチップの革靴は1足は必要なマストアイテム。
何の変哲もない、むしろ少し物足りないくらいのデザインですが、
男性の装いのルールの中で「持っていない」なんて絶対に言えない、
「持っていない」というその選択肢が有り得ないとまで言えるのがストレートチップの革靴。

書く言う自分も25歳の時に一念発起で購入したストレートチップの革靴はありますが、
当時は装飾が全くない靴には少し抵抗があり、
お店の方に相談してメダリオン入りのストレートチップを購入しました。
その時は主に仕事や結婚式で履くことが多かったので問題はありませんでした。
しかし40歳が近づくとそういった靴も履けないわけではないですが、
シーンによってベストかどうかと言われたら80点くらい。

そして先ほどにも書いたように「ブラック」は素材の良し悪しが最も表れます。
特に革製品は新品の時から何カ月、何年という月日をかけて自分に馴染ませます。
「今買ってきました!」のような新品でも良いのですが、
何年も履いて馴染んだ黒い革靴は、
履いている本人の年輪を表すかのように、
何よりも美しく、誰よりも恰好良く魅せてくれます。

こんな時代とは言え男性の装いのルールは半世紀以上も変わらないと言います。
それであれば「オシャレ」なものよりも、
「ちゃんとしている」ものへ投資をする方が遥かに効果が大きい。
当たり前ですが最初はお金がかかる。
良いものになればなるほど安くはありませんがそれは最初だけ。
きっちりメンテナンスができて死ぬまで使えるのであれば、
トータルのコストパフォーマンスは決して悪くありません。

黒のストレートチップは良質なものが1足あれば十分。
お持ちでない方は色々なサイトを調べて、
購入の際は絶対にお店で試着して購入してくださいね!