昨日は「イサムカタヤマバックラッシュ」の受注会へ行ってきました。
毎シーズンですが本当にすごい、
そして素晴らしい製品が出てくるので、
受注会に行くのが楽しみになっていたりします。
今回は昨今の事情もあってか素材のバリエーションは少なかったのですが、
今までの製品の加工方法が異なるアイテムが数多く見られました。
その中でも個人的に気になったのが…
ジャパンショルダーという国内で鞣された牛の肩の革を使ったライダース。
このジャパンショルダーは昔からの定番素材ですが、
従来は製品染めと言われる製品を染める前に作成してから染めに入るものがほとんど。
しかし今回は全ての染色の工程を職人さんの手によるもので行った手染めのライダース。
所々に色ムラが見られる辺りが人の手によるものだと分かりますが、
細部まで綺麗に染め上げられた革はまさに芸術。
「職人技」とはこのことを言うのだと言わしめるようなアイテムです。
こちらはジャパンに対してイタリーショルダーというイタリア産の革。
これも定番で出ている素材ですが、
ジャパンよりもタンニンがしっかりしているのか奥深い色が特徴的。
その革を圧縮して染めたものだそうで、
強いシワが特徴的でなんとも武骨。
これも職人さんの作業によるものだそうで、
こういう発想をするレザーブランドは世界中どこにも無い?気がします。
今回一番気になったアイテムが「ウクライナ」カラーのライダース。
通常の単色で製品染めされたライダースを分解。
そこから各パーツを縫い直すという気の遠くなるような作業を経て作られたアイテム。
手染めやシワ加工も凄いのですが、
革の縫製は熟練された相当な技術を持つ職人にしかできないもの。
それを縫って解いてまた縫うという「狂気」のライダース(笑)
その他気になったアイテムも沢山あったのですが、
例年の「素材」の目新しさよりも「技術力」を前面に出したアイテムが多く、
どれを見ても感動するものばかり。
素材の選定はもちろんですが、
ここまで技術のあるアイテムを提供できるブランドは他にはありません。
いずれも値段だけで言えば全然安くありません。
でも値段だけで判断をすれば物事の本質を逃してしまい、
製品本来の魅力を知ることはできません。
造り手から話を聞けて魅力を感じ、
知識を自分の中へと落とし込む。
本気でモノづくりをしている本気の人たちを前にすれば、
その魅力は伝わるはず。
こういう手の込んだを通り越して、
誰もができないことを実現する人がいるということを考えたら、
世界中には本当にすごい人がいるし世界は広い。
自分もまだまだ。
謙虚に学んでいかないとね‼