本日入荷しました「カルティエ・マストタンク」は久しぶりのペアウォッチ。
共に定番のアイボリーローマ文字盤で手巻きモデルとなります。

100年以上変わらないデザインを持つタンクの系譜として、
1976年に発表され1977年から販売を開始したマストタンク。
タンクルイカルティエのデザインを流用し、
ケース素材にはヴェルメイユ加工を施したスターリングシルバーを採用。
当時のレギュラー商品では18金素材のケースにホワイト文字盤が主流だったため、
カルティエでは初めてカラーダイヤルを使用したラインナップとなり、
当時のマストタンクはこちらのアイボリーローマ文字盤をはじめ、
ブラックローマ文字盤、オニキス、ラピス、ガーネット、レッド、トートイズ、ベージュなど、
非常に豊富なバリエーションが話題となりました。
今回入荷の個体は生産初頭から生産終了までラインナップされた定番カラー。
肌馴染みがよくタンクのデザインとも非常に相性の良いカラーです。
カルティエらしいレイルウェイデザインの文字盤も高揚感を引き立てます。
ただ今回の個体はそれだけではありません。


当時のカルティエの製品をはじめ舶来時計の一部にはラッカー仕上げの文字盤があり、
その表面の塗装が経年でヒビ割れることがありました。
1980年代頃のカルティエの時計の多くは文字盤のクラックが避けられないのですが、
それもヴィンテージウォッチの味わいとも言えます。
ただ中にはダメージがほとんど無いきれいな個体も存在します。
今回のLMサイズ、SMサイズは奇跡的にクラックがありません。
これは本当に珍しいことで、ここまで綺麗な状態で出てくることは稀です。
さらにいずれもケースの再メッキとガラスの張替えを行っており、
ヴィンテージウォッチとは思えない非常に良好なコンディションです。

もちろん機械もしっかりとメンテナンスを行っており、錆などのダメージもございません。
外装だけ綺麗で中はダメージだらけなんてこともヴィンテージウォッチではありますが、
当店では全ての時計をオーバーホールをして販売しております。
今回の2本は本当に状態が良いのでペアでお選びになられても満足度が高いはず。
カルティエの時計は正確な製造年の特定はできませんが、
1970年代後半から1980年代前半に所縁のある方はぜひご検討くださいね。
もちろん単品でお選びいただいても構いませんので、
ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ!

