本日入荷しました「セイコー・ロードマーベル」は日本の時計史で絶対に外すことのできない絶対的な存在感を持つ名作。
共に初期頃に製造された貴重な彫り文字盤です。

1957年頃に当時の高級機種「マーベル」を改良し誕生したのがロードマーベル。
最高級機種として誕生したロードマーベルはグランドセイコーの母体となったことでも有名ですが、
後のロードマーベル36000まで多くの改良を重ねてセイコーをはじめ国産腕時計の一時代を築いた超ロングセラーモデル。
約20年にも及ぶ日本を代表する素晴らしい製品であり、
この時計の存在がなければきっと多くのアイテムは誕生することは無かったでしょう。

今回は14金張りケースとステンレスケースの2種類が入荷。
他に18金イエローゴールドモデルも存在しますが、
14金張りケースが最もポピュラーでベーシックと言える一品です。
今回はグランドセイコー誕生と同年代の1960年製造。
実は14金張りケースは生産初頭からいくつかのケース番号が存在し、
それぞれ微妙にサイズが異なるという少々ややこしい時計。
見た目では分かりづらい。
そんなところも国産腕時計の面白さでもあります。

こちらは「彫り文字盤」と呼ばれる12時側のロゴがエンボス加工されたもの。
後にコストを抑えるということでプリントへと変更されるのですが、
ロードマーベルの初期モデルを買うのであれば誰しもが目にし、
日本製の腕時計の面白さを感じられるポイントです。
こういった繊細なディテールが日本製らしく感じられ、
また湾曲した文字盤などの各所ディテールが舶来時計には無い魅力を発揮します。

またこの時計の特徴で裏蓋に丸みのある「ハマグリケース」と呼ばれるディテールも必見。
ケースのデザインに合わせて全体に丸みのある文字盤や裏蓋など、
何とも言えない愛らしさが伝わります。
こういったデザインやディテールがヴィンテージらしさを強く感じられ、
意外と女性からの評判も良いのがロードマーベルの初期型。
何となくそんな気持ちも理解できてしまうほど、見れば見るほど妙に愛着が湧いてきます。

一方ステンレスモデルは違い時計のデザインでありながら、
流通量は14金張りケースと比べて極端に少ないレアモデル。
当時はステンレスの加工技術が発達しておらず、
少し特殊なケースデザインのものはステンレスでは製造ができなかったそう。
グランドセイコー1stでステンレスモデルが一般的に販売されなかったのは、
金属の加工技術がまだ未熟だっからと聞きます。
そういったこともあってなのかステンレスモデルの流通量の少なさに加え、
あまり市場で見られないのは希少性もあって出回りにくい。
そう考えるとこの時計がますます魅力的に思えてきます。

腕時計で最もベーシックな素材なだけあって、
身に着けた時の印象も落ち着いた雰囲気が漂います。
しかし当時の最高級機種ということもあって高級感だけでなく、
日本製の繊細さや随所に感じる職人の意気込みのようなものを感じられ、
その雰囲気から伝わるものは別格と言えます。
こちらも貴重な彫り文字盤ですが共に当時の尾錠付き。
これだけでも非常に高い価値を感じていただけるはずです。
昨今は欧米でセイコーのヴィンテージモデルが再加熱しており再びブームが始まる予感がします。
そうなると貴重なアイテムは海外に流れる傾向にあるので、
ロードマーベルのように歴史的名作は日本で手に入れにくくなる可能性もあります。
こういった時計こそ日本人が正当に評価し外に出さないよう努めるべきかなと考える反面、
それだけ世界中で評価されることとなったセイコーのヴィンテージモデルという点も、
日本人としては嬉しい気持ちであったりもします。
とは言え共に年々入手の機会が限られてきていますので、
ぜひこの機会をお見逃しなく!