1961年12月製造の前期型と1963年3月製造の後期型。

1961年12月製造の前期型と1963年3月製造の後期型。

本日入荷しましたグランドセイコーファーストは共にアップライト文字盤仕様。

前期型と後期型の違いがあるのですが分かりますでしょうか?

 

 

アップライト文字盤は何気に細かい違いが多いのですが、

アップライトの形が違う、針の形、インデックスがAD仕様…

などなど、様々な違いがあります。

その中でも比較的分かりやすいのが今回の2本。

 

 

こちらは前期型の裏蓋。

 

 

こちらは後期型の裏蓋。

 

パッと見た瞬間は同じように感じますが、よく見ると「鬣」の形が違います。

これは見慣れれば違いが一目瞭然。

でも普通は比べて分かるかどうかの違いですね(笑)

ただデザイン以上に一番の違いはメダリオンの素材。

 

前期型は14金無垢素材、後期型は14金メッキ。

これは後年になるにつれてコストダウンを図ったとされていますので、

素材を変更する際にデザインも一緒に変えられています。

 

正確な資料が無いので切り替え時期については明言できませんが、

恐らく1962年前半には金メッキ素材に変わったと思われます。

 

こういった細かいディティールの違いがあるのもグランドセイコーファーストの面白さですが、

1960年から1963年のわずか3年の間に色々な変更点がある時計も、他ではあまり見られません。

 

それぞれの違いが一堂に見られたらさらに面白いかもしれませんが、

今回はメダリオンの違いをご紹介いたしました。

 

時計自体のコンディションはいずれも良好な個体たち。

昨今の値段を考えると比較的手頃な価格で出せていると思いますので、

お探しだった方はこの機会を絶対にお見逃しなく!