本日入荷しました「セイコー・ロードマーベル36000」は、
セイコーをはじめ国産腕時計を語る上で外すことのできない歴史的名作。
今回はシリーズの最初期モデルが入荷しました。

様々なマイナーチェンジを行い1967年にムーヴメントを刷新したロードマーベル。
新たにハイビート化され名前をロードマーベル36000と変更し生まれ変わった銘品です。
日付などの機能が無く至極シンプルな中3針の手巻き時計は、
腕時計の基本とも言える本質的なもの。
ロードマーベル36000を見ると改めて「腕時計=時刻を知るツール」だと実感します。
ロードマーベル36000は1978年まで生産されたセイコーのロングセラー。
これはブランドきっての人気モデルだという証明でもありますが、
約12年間の間でも色々な違いがみられるユニークさも魅力。

1967年製の最初期モデルだけに見られるタツノオトシゴの刻印。
セイコーでは防水仕様の時計にいくつかの刻印が見られます。
ロードマーベル36000ではタツノオトシゴの刻印が見られ、
後に「SEIKO」表記へと変更されます。
こういった初期モデルのみに見られる特徴などは、
ヴィンテージウォッチを探すうえで面白いディテールと言えます。
比較的流通量の多い時計でも初期モデルならではの特徴がある。
それだけでも何だか特別な存在のような気がしてきますね。

しかし腕時計の本質は先ほどにも書いた時刻を知ること。
それには限りなく正確な精度が求められます。
ロードマーベル36000は世界に先駆けて、
ハイビートムーヴメントを一般に普及したという背景があります。
今では当たり前の技術を1960年代には一般化できるセイコーの技術力の高さを、
この時計から多大に感じ取ることができます。
さらに製造から約50年が経った今でも精度に衰えは無く、
今でも現役で動き続けていることに感動します。
時計から学べることは多々ありますが、
ロードマーベル36000から感じられるセイコーの技術力や高い精度など、
ヴィンテージウォッチを超越した素晴らしさがありますが、
一番はメンテナンスを行うことでそれを維持できるということ。
時計は買ったら終わりではなく始まりです。
どこへ身に着けて行っても恥ずかしくない最高の一品だけに、
ご購入後はぜひ定期的にメンテナンスを行って欲しい。
そういったメッセージが受け取ることができる偉大な一本です。
