本日入荷した「セイコー・ワールドタイム1st」は1964年東京オリンピックの記念モデル。
裏蓋に刻印された証が歴史を感じます。
当時の時計としては非常に珍しい多機能な時計。
今のように飛行機に乗られることが珍しい時代背景のある当時としては、
ワールドタイム機能を必要としていた人は少なかったはず。
それでも未来に向けてデザインと制作をされた時計は、
今見てもワクワクするものを感じます。
機械はセイコー5などと同様に手巻き機能の無い自動巻き。
機能を省くことでコストダウンを実現しつつ、
インナーベゼルにワールドタイム板をセットしリューズで回しながら操作するなど、
アイデア溢れる時計の構造も今では当たり前かもしれませんが、
この時代としては非常にセンセーショナルだったことでしょう。
製造から60年が経った今でも機能的で実用的。
古い時計とは思えない使いやすさも時計としての魅力があり、
日本で初めて開かれたオリンピックの記念モデルという、
コレクションとしての面白さもあります。
今年はパリでオリンピックが開かれ、
それを記念した時計も注目がされたと思います。
東京オリンピックは2020年に開かれたことで、
自分が生きているうちは再開催は無いでしょうが、
もしもまた開催されるのであればこの時計を身に着けて観戦に行きたい。
色々な想いを馳せられるのもヴィンテージウォッチならでは。
特に国産であれば一層の愛着を持っていただけるはず。
最近は見かける機会も減りましたので、
気になる方はお早めにどうぞ!