先日お持ち込みでご依頼いただいたオメガ・スピードマスタートリプルカレンダーの修理。
今回はバネ棒が折れた時に時計も一緒に落下してしまったとのこと。
この年代のクロノグラフはオメガをはじめブライトリングなど、
ブレスレットに対して本体が重すぎバネ棒が折れることがあります。
それにも拘らずバネ棒が1.5φより細いものが多いので、
遅かれ早かれバネ棒も交換が必要な時計でもあります。
こちらの時計も購入されて15年近くオーバーホールをされていなかったそうで、
外装も小傷などが多く今回は外装の新品仕上げと共にメンテナンスを行いました。
今回はゴールデンウイークが絡んだのでいつもより納期に時間がかかりましたが、
お客様にも満足していただける仕上がりとなりました。
今回は…
オーバーホール ¥44,000
新品仕上げ ¥11,000
30分積算計歯車交換 ¥6,600
バネ棒交換 サービス
合計 ¥61,600
クロノグラフは時計の機能にストップウォッチ機能を上乗せしているもの、
時計の機能にストップウォッチ機能を組み込んでいるものがあり、
実は見た目以上に構造は複雑な時計。
しかしクロノグラフ機能は使う使わないに関わらず、
時計のオーバーホールと同時にメンテナンスを行います。
ご質問で「クロノグラフは使っていないから普通の時計と同じ修理ができますか?」と聞かれますが、
ユーザーの方が思われているよりも簡単な修理ではないのと、
仮にご要望通りのことができたとしても、
クロノグラフに何かしらの不具合が出れば修理した人間の責任となります。
修理をするのであれば中途半端なことはせず徹底的に修理をするのが弊社の職人です。
クロノグラフは見た目や機能のカッコ良さから男性に非常に人気が高いですが、
デメリットは修理代が高い。
そして構造によっては「メーカーでしか」修理ができない。
でも維持する上ではオーバーホールは欠かせません。
時計を購入される際はそういった維持費なども考えて検討されてください。
本当に自分にとって必要なものかどうか?
自分にとって正しい選択なのか?
私共ができるアドバイスとしては、
クロノグラフがどうしても欲しいのであれば「機械で選ぶ」。
これが第一前提だと思います。